ちらしのうらのせかい

特撮のことから日常のあれこれまで、気ままに綴っていきます

仮面ライダーセイバー第8章「封印されしは、アーサー。」感想

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 吉田メタルさんのセイバー出演報告を目にして一週間。どんな役で出るのかな~とOPクレジットを見ていたらなんと松田凌さんの名前も。ガチで鎧武とコラボかと思ったらセイバーでの役どころとしてはあくまで「凰蓮と城乃内にそっくりな一般市民」という位置づけ。
まあ実際、唐突に出すならこのくらいのポジションが丁度良いですよね。凰蓮と城乃内のキャラ的にもそういう役どころに違和感ないし。

ちなみにTTFCで公開されたグリドンvsブラーボも第1話は10分くらいで見やすかったのでまだ見てない方はぜひ。そういや個人的に鎧武って結構最近な感覚なんですけどもう7年前なんだよなあ。。就活してたのもそのくらいの時期なのでなんか生々しく時が経つのを感じる。

 

閑話休題
今回は飛羽真がキングオブアーサーを使いこなせるようになるまでの話にフォーカスしてたので、2、3話前の複数の話が同時並行で進んでたところよりは見やすかったし、キングオブアーサーの力を引き出すことばかり考えていた飛羽真が、仲間という信頼できる力を既に持っていたことに気づきシナリオを書いて(作戦を立てて)ソードオブロゴス3人と連携してメデューサメギドを倒すという流れ自体は良いと思うんです。ただ、こういう絆展開やるにはまだ早すぎやしませんかという気持ちは正直ある。
まあ倫太郎はそれなりに仲良くなってたからまだ分かる、賢人も幼馴染だし100歩譲ってまあ分からんではない。でも蓮ってそんな仲良くなる描写がなかったのでは?いくら良い話でもその過程をおざなりにしてたら結果は良いものには見えない、カタルシスを感じないというのは最近なら中盤以降のゼロワンにも当てはまるけど本当にそうなんですよ。今のままだと淡々とイベント消化しているようにしか見えない。
あとは演出面でも、今回土豪剣激土みたいな重量級の武器をそらくんですら軽々持てちゃうような描き方しちゃってるのが気になってしまった。こういう細かいところも積み重なってくと目につくのでちゃんと意識して欲しいなあと。

 

次回、大秦寺さんがスラッシュに変身。制作発表会見のときには変身しないキャラだと話していたので変身するにしても中盤以降かなと思ったら序盤から変身するという。特オタでお馴染みの中の人(岡さん)的にはもかなりテンション上がってるんじゃないでしょうか。
あと来週は駅伝のため放送は休みなのでご注意を。ではでは。 

 

 

仮面ライダーセイバー第7章「王の剣、アヴァロンにあり。」感想

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 今回は全体的に、これまでの話に比べるとシーンのぶつ切り感が減ってきて少し見やすくなった感じがする。

ただ、なんか描写ふわっとしすぎじゃない?と感じるところもしばしば。 例えばアヴァロンへの行き方。「十三の物語を剣で繋いだ時、世界の狭間へと至る」って言ってたけどこの十三の物語って指定されたものなのかそれとも何でもいいのかもよく分からないし、これだけ分かっててなぜ15年間も誰も見つけられなかったのかと思うとなんだかな~という印象。禁書だから誰も見てませんでしたってオチなのかもしれないけど。

 

あとは倫太郎の特訓。前回ズオスに屈辱的な負け方をした倫太郎のせっかくの特訓シーンなのに、描写上は3冊挿しで変身できず苦しみながら地面をゴロゴロしてるだけで割とあっさりリベラシオンから出てきてしまったのはちょっとなあ。。剣技を磨いてるところを見せるとか今回の話はずっとリベラシオンにこもりっぱなしとかもっと見せ方があったと思う。

それと芽依がズオスに殺されそうになってるシーンも、ああいう命の危機が迫ってる状況であんなギャグっぽい描写は違和感しかないしふざけてるように見える。石田監督の色なのかもしれないけど。。。

ただ、その後の倫太郎/ブレイズが芽依をお姫様だっこで助けて、3冊刺しのファンタスティックライオンでズオスを圧倒するところは素直に格好良かった。芽依も倫太郎にメロメロな感じだったし、何かと騒がしく暴走しがちな芽依とそれを優しくなだめる倫太郎って良いカップリングだと思うのでこの二人には幸せになってほしいところ。

 

そして同じくパワーアップという点で触れておくべきはキングオブアーサー。

とはいえ、倫太郎にとってのズオスのように明確な強敵という訳でもなくなんかよく分からない謎の怪物が相手だったので正直その強さもイマイチ印象に残らず。。まあ来週キングオブアーサーが暴走するようなので、そこでの展開に期待しろということだろうか。

そういえば今回カリバーの変身シーンが映ったけど、どう考えても唐橋さんに見えないよなあ。。。実はブレイズの師匠が生きててカリバーになってましたとかだったら倫太郎のメンタルヤバそう。

 

次回は吉田メタルさんがゲストで出るようなのでどういう役どころで出るのかちょっと楽しみ。セイバーと鎧武ガッツリ絡む感じになるのか、あくまでもセイバーの登場人物としての出演になるのか、はてさて。

 

 

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仮面ライダーセイバー第6章「疾風の如く、見参。」感想

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まず最初に、倫太郎と芽依のシーン前回との繋がりがおかしくない?

前回の最後は倫太郎と芽依がズオスとデザストに遭遇し襲われるところで終わっていたのに、今回の倫太郎と芽依のシーンはなぜか逃げるズオスを追っているシーンからになっており、倫太郎も芽依も服装が変わっている。さらに言えば前回の最後はデザストも一緒にいたはずなのになぜか消えている。(それに対するフォローも「ブレイズが(ズオスを)追っています」というソフィアの一言のみ)
つまり、ズオスとデザストに遭遇したところから、「ズオスが逃げる流れになり、デザストも逃げ、倫太郎たちが服を着替えて(出直して)ズオスを追う」という流れがまるっと抜けているのである。
前回もなぜかいきなりガラポン回してたり、ずぶ濡れになっていたりと繋がりがおかしかったが、今回さらに酷くなっている気がする。


その一因かは定かではないが、物事が同時並行で進みすぎているというのもある。今回で言えば、ブレイズvsズオス、剣斬vsデザスト、エスパーダvsピラニアメギド、アヴァロンへの行き方を調べる飛羽真、カリバーとストリウスのやりとりが同じ話で代わる代わる差し込まれていて、編集している人たちもそれぞれの流れがちゃんと把握できていないのではないか。話がなかなか進まないのも考えものだが、無理やり詰め込んで話の流れが分からなくなるのも同じくらい問題だと思う。

1話あたり2~3つずつの視点に絞ってそれぞれ別の話数で時間をとって話を進めた方がもっと理解しやすくなるし、なんならOP・EDも本編の尺に応じて回によってはカットするというのも一つの手だと思う。個々の要素はどれも悪くないだけに、話の繋がりをもっと丁寧にすれば全体の印象も良くなるはず。

今回の倫太郎vsズオスのシーンも、あれ自体は普段温厚な倫太郎がズオスに対する憎しみを剥き出しにしてあの芽依が引いてしまうという描写はとても良かったと思う。あと髪下ろした芽依も可愛い。

 

閑話休題。今回から登場したのが仮面ライダー剣斬こと緋道蓮。
強さ至上主義で飛羽真を見下して下っ端扱いする一方、飛羽真から「賢人と一緒にみんなを救って欲しい」と頼まれたときには蓮がメギドを倒せるか飛羽真がアヴァロンを見つけられるか勝負することを条件に引き受けたところから、良くも悪くも子どもっぽいキャラだな、というのが率直な印象。
人間的にはこれから成長していくことが期待されるキャラだが、剣斬としてはパワー系ライダーのバスター(尾上)が苦戦したデザストを思いの外すんなり倒してしまうほどの実力の持ち主。初登場補正なのかリベラシオン(修練場)での修行による成果なのか元々の素質なのか。次回剣斬とバスターのコンビで戦うようなのでそこでどう描かれるか気になるところ。

 

そして今回のトピックとしてもう一つ触れておかなければならないのはストリウスによる飛羽真のソードライバー封印事件。

封印を解く鍵となるアヴァロンについていろいろ調べるのに必死な描写なのは分からなくはないけど、小説家で副業で本屋を経営するくらい本を愛する飛羽真にしてはあまりに本の扱いが雑すぎるなあ...トレーシングペーパーを使って書き写す描写は良かったんだけど。

大秦寺はこれまでの描写でも人見知りっぽいのは分かっていたが、飛羽真の口車に乗せられて閲覧禁止の本について喋っちゃう嘘がつけない性分なのはちょっと可愛いなと思った笑 スラッシュであることも今回分かったので、今後の変身機会に期待。

 

 

なんだかんだ文句は言ったものの、次回のブレイズの先代の敵討ちとセイバーのアヴァロン行きについては楽しみにしてるので、今後話の流れはもっと上手く繋げて欲しいなあ。

 

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仮面ライダーセイバー第5章「我が友、雷の剣士につき。」感想

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 今回一番感じたのは、尾上のキャラが前回前々回(第3・4章)と違いすぎるなという点。飛羽真たち他のキャラに対しあたりが強く、身勝手さが目立つ態度をとっていた第3・4章に対し、今回はカリバーの件で責任を感じる賢人に1人で抱えるな、これは組織全体の問題だと諭したり、カリバーに押されるエスパーダを助けに入ったりするなど、まるで別人のような態度になっている。
というかむしろ、今回の方が年長者子持ちライダーという尾上亮のキャライメージに近い。

このようなキャラ描写のちぐはぐさは、担当する脚本家が違うことによるものだろうか。尾上初登場回となった第3・4章の脚本は毛利亘宏氏によるもので、今回の脚本はセイバーのメイン脚本家でもある福田卓郎氏によるものである。
複数の脚本家で1つの作品を作り上げていく以上こうした解釈違いが起こる可能性があるのはある意味致し方ないことではあると思うが、そういったズレを起こさないようにまとめていくのがプロデューサーだと思うし、実際キラメイジャーはそういう違和感を感じないので、もっとそういうところを意識して欲しいなあというのが正直なところ。

 

そして今回のメインテーマは賢人とカリバーの関係。カリバーの正体は賢人の父であること、尾上の親友でもあったことが明かされたが、裏切った動機についてはまだ明かされず。本当に裏切ったのか、はたまた操られてる系なのか、セイバーにこだわる理由として挙げられていたアヴァロンとは何なのか。序盤だからか思ったより話は進展せずまだまだ謎は多いが、尾上の説得により1人で責任を背負い込まずチームで戦う姿勢を覚えた賢人は一歩成長できたといえるかもしれない。

賢人の父を演じる唐橋充さんはシンケンジャーの腑破十臓役でもそうだったようにダークな剣士キャラがとても似合う方だと思うので、今後生身でのアクションシーンなど活躍の機会を増やして欲しい。

 

 あと気になったところとしては前の感想でもちょこちょこ言っているが、セイバーは場面転換が唐突すぎるところが多い。脚本時点で既にそうなのか、現場判断でカットされているのかは定かではないが視聴者としてはどこか見逃したんじゃないかと違和感を覚える。
今回で言えば倫太郎と芽依が異変の始まりに現れる虹色の泡の調査に行く次の登場シーンでは急にガラポンを回してたり、その後の登場シーンでは急にずぶ濡れになっていたりと繋がりが全く分からない。
30分という放送枠に収めるためなのかもしれないが、それならタッセルのシーンとかもっと調整すべきところはある気がする。こういうところが改善されるだけでも印象変わると思うんだけどなあ。。。

 

次回は緋道蓮/仮面ライダー剣斬登場回。剣斬は変身アイテムのギミックが面白そうなのでそこはちょっと楽しみ。

 

仮面ライダーセイバー RKF 仮面ライダーエスパーダ ランプドアランジーナ
 

仮面ライダーセイバー第4章「本を開いた、それゆえに。」感想

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子連れライダー尾上回後編。
前回は個人的に尾上のキャラに全く好印象が持てずに終わってしまい、なかなか期待が持てない中迎えた今回。

賢人の説得や、飛羽真の「そらだけじゃなく他のみんなも救いたい」という言葉を聞いて和解はしたものの、尾上亮という人物の印象が良くなったかと言われると微妙なところ。子どもを戦場に連れて行っておきながら「子どもってのはよ、宝なんだよ。そらは俺の全てだ!」ってどの口が言うんだって思うし、倫太郎にも八つ当たりするし、前回の印象が覆るほどの良い部分が見えた訳でもなかった。
まあただ、デザストとの戦闘で同士討ちしながらもワンダーライドブックを奪取したところは先輩剣士としての意地が見えて良かったと思う。

デザストはメギド初期幹部3人組よりキャラ立ちそうな感じするけど彼は暗殺ちゃん的な序盤ボスの立ち位置なんだろうか。というかメギド初期幹部3人ももっとキャラの差をアピールして欲しい。正直今のところみんなアジトにいるから個性が見えにくいので。


また今回のエピソードでいうと、なぜそらが本嫌いなのかもよくわからないままだったし、飛羽真がそらに教えると約束した本の面白さってドラゴンヘッジホッグピーターで見せた才木玲佳ティンカーベルみたいな感じのものなのかって言われると何か違う気がする。それに結局そらの本嫌いの原因が不明瞭なままだから、飛羽真がとったこの方法への納得感や本嫌いな人のそらへの共感が得にくい。あの場はそらが面白いって言ったから一見丸く収まったように見えたけど、イマイチ噛み合ってないつくりになっているのは否めない。

ドラゴンヘッジホッグピーターの色合いはかなり好みなんだけどね。

 

一方で、今回好感度が上がったのが芽依。ブランクのワンダーライドブックでそらのいる場所へわざと自分も行き、打ち上げ花火で飛羽真たちに居場所を知らせるというファインプレー。電話だと電波が通じない可能性があるし、打ち上げ花火で知らせるっていうのは古典的だけど機転が利いてる。Wの亜樹子もそうだけど、普段やかましいけどただのにぎやかしで終わらずに要所要所でアシストできるキャラって好きなんですよね。


ここまで全体的に話としてはまだ正直可もなく不可もなくという印象なので、次回のエスパーダ掘り下げ回でカリバー絡みの話含め盛り上げていって欲しいところ。

 

 

 

仮面ライダーセイバー第3章「父であり、剣士。」感想

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 尾上亮/仮面ライダーバスター、富加宮賢人の登場と飛羽真の過去の掘り下げがメインの今回。

 まず尾上亮について。なんかイメージと違ったなあ...というのが率直な印象。年長者で子持ちのライダーということで、イメージとしてはオーズの伊達さんのような頼れる兄貴分のような人物を想像していたのだが、実際には随分と違う人物であった。
ゴーレムメギド戦で加勢しようとした飛羽真と倫太郎に「ひよっこどもは黙って見てろ!」と言ったり、倫太郎に戦場に子どもを連れてくることの危険性を問われるも「万が一にもそんなことはない。俺は最強の剣士であると同時に最強の子育て王なんだからな!」と言ったり、1人で行こうとするところを止める飛羽真に対し「小説家!お前の助けなんかいらねえよ!」と言ったり、セイバーとブレイズがそばにいるのに躊躇なく大断断をかましたりと、自信過剰で気性が荒い性格。
年長者でかつ、前回の倫太郎の印象が良かった分なおさら尾上の態度の悪さが目立つ。

 

また、変身後のバスターを演じるのはBLACKやRX、王蛇などのスーツアクターを演じられてきた岡元次郎さん。大剣を携えどっしりとした重量感あるバスターというキャラはまさに次郎さんのために用意されたと言っても過言ではないハマり具合。大断断のときの大股を開いて力強く土豪剣激土を振り下ろす所作がまた良い。
設定的に途中退場の可能性が高そうな尾上だが、今回の話を「こんな頃もあったな~」と後から笑えるような、頼れる兄貴分的キャラに成長して欲しいところ。

 

 続いて富加宮賢人について。人の家のエクレアを勝手に食べて他の人にも食べるよう勧める身勝手さがある一方で、15年前に起きたことはカリバーの裏切りが関わっており、そのカリバーが自分の身内(父親か兄だろうか?)であることを理由に罪を自分が背負おうとする責任感の強さもある。
冒頭の飛羽真と賢人の会話で、飛羽真は賢人とのことは覚えていたが賢人の言う「もう1人」のことは忘れていることが発覚したように、賢人は飛羽真の過去や物語の根幹とも密接に関わってくるため、そういった意味で今後が気になるキャラだと言えよう。
それにしてもカリバーが言っていたアヴァロンとは何なのだろうか...


 最後に設定関連の話にも触れておきたい。今回、完成したアルターライドブックからはメギドは何度でも復活するという設定が明らかになった。復活に制限がないと魔化魍のように延々と湧き続ける状態になってしまうが、最終的にはどうするつもりなのだろうか。

パッと思いつく限りだと復活能力を封じる(ライダー側のパワーアップフォームの武器に付与など)か、復活の根源となるもの自体を壊すか。もっとも、後者については幹部陣がアルターライドブックを持って前線に出てくる必要があるためなかなか難しそうな気はするが。

 

ソードライバーも劇中ではないが下記の通り公式サイトでその設定について触れている。

www.kamen-rider-official.com

以下、公式サイトより引用。

ソードライバーの各スロットにどの種類のブックを挿すのか決められている。
右半身:神獣ジャンルの本に対応し、剣技の向上に作用する
中央、脚:生物ジャンルの本に対応し、身体能力を増強する特性がある
左半身:物語ジャンルの本に対応し、特殊能力の発動に作用する 

セイバーが右端にブレイブドラゴンを挿し、ブレイズがライオン戦記を真ん中に挿してる理由がちょっと気になっていたのでこれを読んで腑に落ちた。バスターの土豪剣激土はスロットが1つしかないように見受けられるが、全ジャンル対応してるんだろうか。
また、今回劇中で倫太郎が「ピーターファンタジスタは僕の方が相性が良い」と言っていたが相性が良い・悪いの基準がよく分からない。ワンダーライドブックの色?割とその辺何も考えてないで言わせた可能性もあるけど。

あと他のライダー作品でも似たようなことが言えるが、別ジャンルの対応スロットにワンダーライドブックを挿したときどうなるのかはちょっと気になる笑

 

次回は再び衝突する飛羽真と尾上に初の3冊挿しフォームが登場。赤青黄のこのフォームはパッと見グリスパーフェクトキングダムっぽい配色で格好良さそうなのでちょっと期待。
 

仮面ライダーセイバー 変身聖剣 DX土豪剣激土

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仮面ライダーセイバー第2章「水の剣士、青いライオンとともに。」感想

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 前回青いライオンに乗った倫太郎が飛羽真の本屋にやってきたところで終わり、そして迎えた今回。
うーん、タッセルのキャラはどうもちょっと苦手。今後本編のキャラと関わることはあるんだろうか。


 今回は個人的に前回よりは面白かったかなというのが率直な感想。というのも倫太郎というキャラへの期待がその理由の大半である。

基本敬語で物腰柔らかく、ワンダーライドブックを返すことを飛羽真に拒否されても受け入れて一緒に戦おうとする物分かりの良さ。甘いもの好きで、何でも学名や正式名称で呼んだり、土足では失礼だと思って土足のライオンで来訪する天然さ、そして倫太郎スマイル。いや~個性強すぎる笑
倫太郎を演じる山口貴也さんの演技の初々しさ、生真面目さがまた倫太郎のキャラとマッチしている。

 また、これまで2号ライダーといえば最初は何かと衝突することが多く、最初から味方として仲良くやっていけるキャラはほとんどいなかった。氷川さんと威吹鬼さんくらいだろうか。
味方が最初から味方として登場する。言われてみれば至極自然なものではあるのだが、平成ライダーを見て育ってきた私のような人間からすると却って新鮮に感じる。第2話にしてセイバーと同時変身したり、ライダーキックをセイバーに先んじて披露しているところも印象深い。
これから新キャラがどんどん出てくると思うが、倫太郎には他のキャラに埋もれずに活躍を見せて欲しい。そして制作陣には決して「バズるのを狙ったお笑いキャラ」にしないでもらいたいところである。


 一方で、1話と共通する点も含め「ん?」となる箇所はある。
 まず、場面転換が唐突すぎる点。例えば飛羽真と芽依がブレイズの戦いに感激するシーンから一瞬メギド側のアジトのシーンが映った後いきなり飛羽真が避難誘導→変身するシーンになっているとか、芽依が倒れてブレイズが「大丈夫、息はあります。連れて戻りましょう」と言った後連れて帰る描写がなくすぐソードオブロゴスでのソフィアとの会話シーンになっているとか。あからさまにカットされたような描写に見えてしまうのでここは改善して欲しいところ。

 次に仮面ライダーの定義について。本作では聖剣を授かった剣士が仮面ライダーと呼ばれているということだが、なんかイマイチしっくり来ない。それこそ「ソードオブ~」とかもっと剣を連想させる名前にしたほうが良かったんじゃないかと。仮面ライダーとは何かという定義がなされている事自体は良いことなんだけど、無理して仮面ライダーの名前を作中でねじ込む必要もない気がする。

 そして説明ゼリフが多いところ。会話のキャッチボールの中で説明が入るというより、一方的に説明を始めて聞き手が相槌を打つ感じになっている。例えば冒頭の倫太郎の説明もそうだし、飛羽真たちがソードオブロゴスに来たとき、ソフィアが扉を開けた直後に「私はソードオブロゴスに仕える本の守護者、ソフィアです。このノーザンベースは北極にあります。」と一方的に説明を始めるシーンとか。

あとやっぱりOPとEDはやっぱり逆の方がしっくり来るかな。初代仮面ライダーの「ライダーアクション」みたいに途中からOPになってくれると嬉しい。

 

 

富加宮賢人が絨毯で飛羽真の本屋に現れる、前回の倫太郎登場シーンと被せたいわゆる天丼展開で終わった今回。次回予告を見る限り子連れ剣士の尾上亮/仮面ライダーバスターの方が目立っていたように見えるが果たして。。。

 

 

 

仮面ライダーセイバー第1章「はじめに、炎の剣士あり。」感想

 ゼロワンに引き続き、セイバーも感想ブログを続けようと思っているのでよろしくお願いします。

 

 9月6日(日)より放映開始された仮面ライダーセイバー、手掛けるのは高橋一浩プロデューサーと脚本家の福田卓郎氏。このコンビの作品といえば仮面ライダーゴーストが挙げられるが、ゴーストはVシネや小説は良かったもののテレビ本編としてはお世辞にも良い出来とは言えないものであった。(説明ゼリフの多さ、タケルの死→復活の繰り返しによる命の扱いの軽さ、雑な事件解決・人物(偉人含む)描写など)
このため、セイバーもゴーストの再来になるんじゃないかという不安はある一方で、エグゼイドから昨年のゼロワンのような逆パターンもあるのでわずかばかりの希望も抱えた何とも言えない心境の中セイバーが始まった。

 

 

第1話を見て率直に思ったのが「戦隊っぽい」。何をもって戦隊っぽさを感じたのかというと、

  • 話のシンプルさ
  • 変身バンク
  • 敵の巨大化(これは今回のメギドがゴーレムだったからかもしれないが)
  • EDダンス

といった点が挙げられる。


まず話のシンプルさについて、決して致命的に酷いところがあるとかそういう訳ではない。主人公の飛羽真は子ども好きで自他問わず約束を大事にする性格で口調がぺこぱの松蔭寺っぽかったり、ヒロインの芽依がハイテンションで人との間に壁を作らない性格だったりとキャラは立っているし、家族と離れ離れになってしまった子どものために奮闘する主人公という構図も全うにヒーローしてるなと思う。

ただ、もうあと一歩が足りないのだ。例えば、なぜ飛羽真は変身の仕方や戦い方を知っていたのか。Wやウィザードのように物語開始当初時点で既に仮面ライダーとしての戦闘経験があるならともかく、第1話が初変身の場合はどう変身するのか、どう戦うのかを知らずに戸惑うのが普通である。前作のゼロワンでは初変身の際ゼロワンドライバーを装着した直後に衛星ゼアに接続しその使い方をラーニングした。飛羽真は今回が初変身だったので、その辺りの理由付けが欲しかった。
もしかしたら、「普通のホモサピエンスには抜けない聖剣を抜いた=飛羽真も実はワンダーワールドの人間であり剣術の素質がある」ということなのかもしれないが。

 

話をシンプルにするということは視聴者、特に小さい子どもに理解しやすいというメリットはあるかもしれないが、それ故に元々ライダーより対象年齢が低めに設定されている戦隊との差別化が難しくなり、ニチアサで戦隊を2作品見せられているような感覚になる。
せっかくライダーの対象年齢は戦隊よりも少し上に設定されているのだから、ライダーではもう少し踏み込んだストーリーにして欲しい。

 

変身バンクに関しては、ライダーでは平成ライダー以降使われていなかったものであるが、戦隊では今も使われている。演出自体は格好良いのだが、今後ライダーの人数が増えて同時変身するときにこの演出が入ると、配色がそれっぽく分かれているのも相まってその絵面はもはや戦隊である。

 

敵の巨大化については過去のライダーでもやっていたのでこれ単体ではそこまで戦隊感はないかもしれないが、他に挙げた要素も合わせて見るとやはりそう感じてしまう。タイムマジーンやブレイキングマンモスのようなロボ型兵器が出なかった分まだ良かったが、ライダーでも巨大な敵とロボがデフォルト化されてしまうとこれも戦隊との差別化ができにくくなってしまう。今回はメギドの種類がゴーレムだから巨大化しただけだと思いたい。

 

そして特に気になったのがEDダンス。途中でダンスじゃないシーンが入ってて視聴者にも一緒に踊ってもらう感が感じられないし、ED曲がダンスとマッチしていないように見受けられる。(そもそもダンス曲として作られている訳ではないと思われるが)
戦隊でEDダンスが定例化しているから入れたのかもしれないが、そこまで戦隊に寄せる必要があるのだろうか。
曲自体はとても格好良いので、映像はダンスじゃなくてキャラ同士の絡みとかその回のダイジェスト映像にした方が合っていると思う。
あとEDの方がOPっぽくて好きです。OPは逆に曲調的にED向きなんじゃないかという気がする。


一方で演出について、今回セイバーのスーツアクターを務めるのはキョウリュウグリーンやジュウオウイーグル、仮面ライダーバルカンなどのキャラを演じてきた浅井宏輔氏。ウラ仮面ライダーでの柴崎監督の話によるとジュウオウジャーのときの剣捌きや飛羽真のキャラクター性からくるセイバーのイメージから抜擢されたとのこと。飛来する岩を火炎剣烈火で蹴散らし、ゴーレムメギドを倒す剣捌きは期待に違わない格好良さだった。
また初回ということもあり、CGで本のページやシャボン玉が舞い、ステージチェンジで全く別の世界に飛ばしたり、芽依たちを吸い込もうちしたりなど大盤振る舞いだったが、今後も同じような演出ができるのか予算面が気になってくる。

 

 まとめると、1話時点の感想としては至極無難で、松蔭寺の言葉を借りるならまさに「悪くないだろう」といったところ。基本明るい作風のようなので、途中退場の可能性が低そうなことを考えると多人数ライダーを持て余さずに活躍させられるのか、そしてCGの演出が今後も続けられるのかが心配。飛羽真の回想にいた女の子の正体も気になるので、とりあえず今後を見守っていきたい。


そういえば、ファンタジック本屋かみやまの中に貼ってある男湯と女湯は何なんだろうか...笑

 

 

仮面ライダーゼロワンのこの一年を振り返って

 2020年8月30日(日)、仮面ライダーゼロワン最終話が放映された。結論から言うと、ストーリーやキャラの描き方といった「話のつくり」の部分以外は満足できた作品だった。裏を返すと、作品の根幹部分が致命的欠陥となっている作品ともいえる。デザインやアクション、キャスト、音楽については何の文句もない。

では「話のつくり」で満足できなかったのはなぜなのか、整理していきたい。

 

ストーリー展開

 ゼロワン全45話(総集編、35.5話除く)の構成としては 以下の構成となっている。

  • 第1話~第16話:滅亡迅雷.net編
  • 第17話~第29話:お仕事5番勝負編
  • 第30話~第35話:飛電製作所編
  • 第36話~第45話(最終話):アーク編

最初の滅亡迅雷.net編についてはそこまで大きな不満はない。むしろこの頃はストーリーをとても楽しむことができていた。特に第8・9話のDr.オミゴト回、第12・13話のワズ回は諫のヒューマギアに対する認識に変化が出始めたり、ワズがイズに或人のバディとしての自分を再認識させゼロワンパワーアップイベントと上手く絡めたりとゼロワン全体でも好きな回である。

不満としては、第15話でイズが迅を煽るためにわざわざ前線に出てきて、そのまま迅に壊されかけるシーンは正直どうかと思ったが、ここまで全体的に出来が良かったためこの時点では少し演出ミスったのかなくらいにしか思っていなかった。

 

続く第17話から始まったのが、ゼロワンを語る上でよく槍玉に挙げられるお仕事5番勝負編である。この章の酷い点としては具体的に、

  • 1つの勝負に2話、それを5戦分費やすという非常に間延びした展開になっている。(その上3戦目と4戦目の間には婚活回と迅復活回あり)
  • 計13話も費やしておきながらキャラの掘り下げがほとんどない。
  • ヒューマギアは人間の悪意に反応し自ら暴走する危険性があることが判明するも、顧客に特に説明することもなくヒューマギアの販売を続ける。
  • 5番勝負で明らかに不正があっても勝負を中止にしなかったり、不正の証拠を諫が入手しそれを狙う垓と戦ったとき或人はずっと棒立ちだったりなど、垓(サウザー)を活躍させるために他の登場人物に不可解な行動をとらせている。(登場人物が不可解な行動を取るのはこの章に限らないが)
  • 垓の下で悪事に加担させられ、バルキリーに変身することもほとんどなく唯阿の扱いが酷い。

などといった点が挙げられる。困ったことに大森Pはお仕事5番勝負で視聴率が上がったと喜んでおり(上がったと言っても小数点1位レベルであり、ここ数年の作品と比較しても大差ない)、この章を失敗だと思っていないようである。(TTFCの『東映プロデューサーチームスペシャル座談会』参照)

 

次に飛電製作所編。お仕事5番勝負編で溜まったヘイトを発散させるという意味では良い部分はあったものの、垓が毎回やられては捨て台詞を吐いて撤退し、それを或人たちが棒立ちで見送るというシュールな構図になっていたのが何とも言えなかった。

 

そしてコロナ休止期間を挟んで始まったのがアーク編。

ゼロワンを制作する上で、コロナウイルス感染拡大に伴う撮影休止が大きな影響を与えたのは言うまでもない。ゼロツーの登場回数が少なくなってしまったり夏映画のストーリーや公開時期が大幅に変更されたのはその最たる例だろう。

だがしかし、ゼロワン本編のシナリオが酷いのはコロナによるものではほぼないと言える。なぜなら、コロナ前に既に39話までの脚本は完成していたのである(TTFCの『東映プロデューサーチームスペシャル座談会』参照)。個人的にゼロワンに感じている不満点はほとんどがこれより前のものであるため、この点においてコロナを引き合いに出すのはただの言い訳にしか見えない。

大森Pがプロデューサー座談会内で「コロナで回数が減らなければもっとそれぞれのキャラを丁寧に掘り下げられた」という趣旨の発言をしてるのを見たときは目を疑ってしまった。第39話まで全然キャラの掘り下げできないのに今更そんなこと言っても手遅れじゃないかと。キャラの掘り下げができてないからこそアイちゃんというデウス・エクス・マキナを出して諸々の人間関係問題を解決させてるんでしょうに。

第36~第39話で起きた大きなイベントとしては迅と唯阿によるアーク復活、垓の味方化が挙げられるが、いずれも説得力に欠ける描写ばかりで疑問符が脳内を駆け巡った。(詳細は各キャラの掘り下げの項にて)

一方で、第40話以降に関してはコロナによっていつが最終回となるか分からないとのことだった(TTFCの『東映プロデューサーチームスペシャル座談会』参照)ので、ある程度話が雑な部分はあっても仕方ないとは思う。それを踏まえると、第40〜第45話でアークゼロを倒し、滅によってイズが破壊され、或人が闇堕ちし、其雄の言葉を受けて滅との決着をつけるところまで描き切ったのは評価すべき点であり、1話ごとの密度も濃いものであった。

 とはいえ、イズが破壊されるときに上記で述べた15話と似たような行動をとっていたり、イズを破壊された或人と迅を破壊された滅の対立構造がそのまま人間vsヒューマギアの全面戦争になるとか言っていたりするのには違和感を覚えた。特に後者は、お互い別に両種族の代表という訳でもないし個人間の争いを種族同士の争いに勝手に置き換えるのはよく分からない。

また、最終的に「自分の意思で暴走するヒューマギアをどう対処していくのか」という問いに対する答えを示さずに終わってしまったのも残念なポイントだった。

 

さて、ここまで順を追ってストーリーを振り返ってきたが、ゼロワンのストーリーは総じて以下のような傾向が見られる。

  • 逆張りが多く、王道を避ければ面白いと勘違いしているように見える。
  • お仕事紹介、コラボに対する固執(優先順位が見えてない)
  • 風呂敷を広げるだけ広げるが、ろくに拾わない(例:プログライズキーとゼツメライズキーの違い、ゼロワン計画とは何かなど)
  • 社会のヒューマギアへの依存度が不明(垓に飛電が乗っ取られてヒューマギアが全廃棄になったときは一部のユーザ以外特に支障なさそうだったのに、アークの攻撃でインフラが崩壊して一斉再起動したら民族間戦争レベルに拡大してしまっている)
  • 変身解除したら攻撃を止めて棒立ち
  • キャラ同士の繋がりが希薄
  • 悪事を行った者に対する処遇が甘すぎる(天津垓、滅、由藤議員など)

 

特定の1話だけを単発ドラマとしてみると一見よくできている風に見える。しかし、連続ドラマとして見ると全く噛み合っていない。点と点が線で結ばれておらず、ただただ点がばらまかれているだけで、話が進むと急に新しい点だけが発生する。そこになぜそうなるのかの説明やそうなっても自然であるような過程・土台づくりがなされていない。だから違和感がすごいし、本来燃えるようなシーンでも燃えることができない。

なんかこう、1年ものの物語を作ろうとする意識が薄いんだろうなっていうのがストーリーを作っている人たちに感じる率直な印象かもしれない。

 

ヒューマギアに対する扱い

 ゼロワンを見ていてモヤッとしたことの1つとして、この作品でヒューマギアをどういう扱いにしたかったのかイマイチ分からなかった、というのがある。

まず、ヒューマギアは人工知能搭載人型ロボであり、飛電インテリジェンスはヒューマギアを商品として顧客にリース契約という形で販売している。そういう意味でヒューマギアは道具なのである。

一方でヒューマギアにはシンギュラリティという設定がある。ここで言うシンギュラリティとは現実のAI業界でいうそれとは別の意味を持ち、「自我を持つ存在となること」と定義される。

 

もしヒューマギアを人間と同等の心ある存在として扱うのであれば、ヒューマギア本人の意思の尊重や労働の対価の提供といったようなものが必要になってくるし、飛電インテリジェンスのやっていることは人身売買とも捉えられかねない。ヒューマギアを購入した顧客はヒューマギアに賃金を払ったり、ヒューマギアの意思によってはヒューマギアを顧客の元から解放しなければならないのだろうか。

逆に完全に道具として扱った場合、シンギュラリティに到達したヒューマギアは人間に不当な扱いを受けたと反乱を起こすかもしれない。そうなれば飛電インテリジェンスの信用問題にかかわる。

そういった線引きの難しさがヒューマギアにはある。だからこそ、シンギュラリティに達したヒューマギアと人間はどう付き合っていくのかゼロワンなりの回答を示して欲しかったのだが、その辺りの話が有耶無耶にされてしまい(令ジェネでウィルに対価について問われたときもそう)、そのまま最終回を迎えてしまったのが実に残念である。

また飛電インテリジェンスという会社についても、人間の社員が福添さんと山下さんみたいな役員しか描かれなかったので、もっと飛電の現場レベルの社員との絡みも描いて欲しかったなというのが正直なところ。

 

 

キャラの掘り下げ

飛電或人

 単刀直入に言って、或人は成長が見られないキャラだなと思った。元々夢への情熱は人一倍ある一方現実が見えていない未熟なキャラとして描かれているからこそ、本来そこからの成長を描いていかなければならないはず。なのに、1年経って何が変わったかと言われてもパッと思い浮かばないのが実情。

例えば、或人はヒューマギアに対して人間と同等の見方をしており、「人とヒューマギアの笑いあえる世界」を目指している。しかしそれは、ヒューマギアが人間に好意的であり、人間のために働くことがヒューマギアの望みであることが前提で語られている。

本編の中で滅亡迅雷.netやチェケラ、アークのような存在を目の当たりにしたことで普通ならそのような考えにも大なり小なり変化が出てくるはずだが一向に変わらない。変わらないどころか、デイブレイクを引き起こしたテロリストであるはずの滅に「うちに来ないか」と言ったり、「ヒューマギアの死は人間の死と同じだ」と言っていたのにもかかわらず最終回では新イズにイズという名前をつけて元のイズに戻そうとラーニングさせようとしている。前者に関してはただのヤバいやつだし、後者に関しては見事なまでのダブルスタンダードである。これじゃ声優ヒューマギア回の多澤さんとやってることはほぼ同じだし、新イズ自身の人格を否定していることになる。

もっとこう、他のキャラとの関わりを通じて成長が見える描写が欲しかったキャラである。

 

イズ

 彼女について一番気になったのはシンギュラリティに至ったタイミングである。本編では第30話で初めてシンギュラリティに到達した、とされていたがそれ以前にも或人のギャグシーンをはじめシンギュラリティに既に到達しているだろと思わせるような描写はいくつもあった。このため、そのシンギュラリティの到達基準や、到達前と後の差が見えなかったのが非常にもったいない。

あとはストーリーの項でも述べたが15話と42話でそれぞれ迅と滅に対してとった行動が不可解だったり、ゼロツープログライズキーを生み出した際にセントラルメモリーはイズの体から抜けてゼロツープログライズキーに変化しているはずなのにイズが何事もなかったかのように機能していたりしているのも設定や描写の杜撰さを感じた。

 

不破諫

 ゼロワンキャラの中では珍しく比較的掘り下げがあった諫。物語開始当初、デイブレイクのときにヒューマギアに襲われた経験からヒューマギアに対し憎しみを持っていた諫は「ヒューマギアは夢のマシンだ」と語る或人とは対照的な立ち位置だった。

しかしDr.オミゴトに命を救われたことで、ヒューマギアへの意識が徐々に変わり始め、お仕事5番勝負編では滅から「ヒューマギアが自らの意思で暴走している」と聞かされ悩む或人に助言するあたりにもその変化が表れている。

また、レイダーの謎に迫ったりその中で亡との関係が掘り下げられたり、垓による亡の人格を利用した洗脳を振り切ってランペイジバルカンへ変身し垓を倒したりと或人以上に主人公感のある活躍が描かれたのはとても熱かった。

それだけに、制作側がそれを知ってか知らずか、諫の記憶が偽りのものだったという設定にしたのはすごくもったいない。コロナ休止明け以降オルトロスバルカン登場まで目立った活躍の場がなかったのも主役を食ってしまうことを危惧した結果なのだろうか。

 

刃唯阿

 個人的にこの作品で一番酷い扱いを受けたのは彼女だと思っている。最初はA.I.M.S技術顧問として登場し、滅亡迅雷.net編では変身前も変身後もそれなりに活躍の場があった。諫が滅に重傷を負わされたときに病院のヒューマギアを再起動するよう或人に説得するシーンなんかは、一見冷酷そうに見えて熱い一面が見られて良かった。

ところが、お仕事5番勝負編で立ち位置がガラッと変わりZAIAに出向復帰して垓の補佐的な立ち位置(正式には社長直轄開発担当)となる。そこでの唯阿は、垓がアークに悪意をラーニングさせた、つまり間接的にデイブレイクや滅亡迅雷.net出現の原因を作ったことを出向復帰直後に知ったのもあってか、まるで自分の心や意思を押し殺して働くブラック企業社員のような状態であった。

唯阿を演じる井桁さん自身もこの頃の役作りに悩んでいたようで、このようなキャラの扱いを見てしまうと「なんでこんなことしてるんだろう?この人は」と思ってしまうのも無理もない。

女優・井桁弘恵、女性ライダーに没頭した1年間で何が変わった? | 日刊SPA! | ページ 2nikkan-spa.jp

それと同時にバルキリーに変身する機会は激減、28話からはファイティングジャッカルレイダーに変身するようになりもはや女性初のレギュラーライダーという立ち位置はなんだったのかというような状態。33話で垓から離反するときに再びバルキリーへ変身するものの、それ以降新フォームが出ることもなく最終回を迎えてしまった。せめてジャッカルのキーで変身するバルキリーとかできなかったのか。

また飛電製作所編以降は、33話で垓からの離反時に技術者としての信念を語るシーンや、38話で部下からA.I.M.Sの隊長に戻ってほしいと信頼を寄せられているシーンといった熱いシチュエーションのシーンがあったが、それに至る過程となる描写が全くないのでイマイチ説得力がない。

どうせお仕事5番勝負をやるのなら、こういうシーンに説得力を持たせる、唯阿の技術者としてのプライドやA.I.M.S隊員への気遣いが分かるような描写を入れて欲しかった。

 

天津垓

 このキャラは制作側がどう扱いたいのかイマイチ見えてこなかった。悪役として通すのなら改心して味方化イベントはいらないし、途中で味方化させるのであればアークに悪意をラーニングさせた全ての元凶という設定は明らかに邪魔でしかないし、数々の不正とその証拠隠滅、パワハラ行為をするようなキャラにすべきではない。このような設定にしてしまったが故に、改心回は歪さが際立つ。

これまで誰の聞く耳も持たなかった垓がポッと出のアイちゃんに諭され、さうざーによって幼少期の自分を思い出し改心するという流れだが、確かに幼少期に父からの躾によって歪んでしまったのは事実ではあるものの、これまでやってきたことは謝罪でチャラになるようなレベルではないのもまた事実。

最終的にサウザー課に左遷させることで禊みたいになってるのも納得いかないし、さうざーに対する親バカっぽい描写を見せることでギャグキャラっぽく見せようとしてるのがまた何とも違和感を覚える。なんかエグゼイドの黎斗のようなキャラを目指そうとして失敗した感がすごい。

結局aiboとのコラボありきで無理やりこじつけた感が否めず、これなら味方化せずそのまま敵として終わった方が納得できた。 

 

 終盤までずっとアークの意志にのみ従って動いてきたキャラというのが率直な印象。

第35話の或人の言葉や、迅自身にも迅を庇った真意を問われたこと、またアークゼロがヒューマギアを見限ったことも合わさって第41話でついに自分の意志として「ヒューマギアの繁栄、そして人類滅亡」という夢を掲げる。

安易に味方化しなかったところは個人的に好きなポイントではあったのだが、最終的に無罪放免同然になっているのを見ると、デイブレイクで犠牲になった桜井工場長が浮かばれないなと思ってしまう。

 

 第32話の諫との絡みは良かったのだが、諫の体から解放された後の扱いが何ともパッとしない印象。せっかく仮面ライダー亡に変身したのに、戦果が垓をパンツ一丁にしただけってあまりに酷い。。。滅亡迅雷.netがライダー姿で揃う(実際はうち一人が乗っ取られてアークゼロになっているが)ためだけに変身させられたのだろうか。

 

 滅亡迅雷.net編の迅は無邪気な印象が強く、その感情の変化はよく描かれていた。声優ヒューマギア回で或人の言葉と滅の言葉の矛盾に苦しみ、セイネを逃がそうとしたところを滅にフォースライザーを装着されたことで自我が一部リセットされる。その後は暗殺ちゃんとの絡みによる喜怒哀楽の表現、そして滅が迅の身代わりとなることでシンギュラリティに到達し覚醒する。

与多垣による復活後は第三勢力のような感じで「ヒューマギアを人間からの解放し自由を与える」という目的を掲げ再登場したものの、結局ほとんどの謎が分からないまま物語が終わってしまった。

なぜ記憶が維持できているのか、そもそもザイア本社がどうやって修復したのか、元々何目的のヒューマギアだったのか、なぜ与多垣と協力したのか、なぜ湖底のアークを狙わず唯阿と組んでアークを降臨させたのか、「無駄だよ、アークの場所が分かったところで、手は出せないよ。人類の想像を遥かに超える速度で進化しているからね」とはなんだったのか、なぜ滅をアークの器として犠牲にしようとしたのか...挙げるときりがない。

特に唯阿と組んでアークを降臨させた件については、100歩譲って仮に湖底のアークに手を出すことができなかったとしても、人類の想像を遥かに超える速度で進化していると言っていたアークに対して戦力的には一番期待し難い唯阿と組んで何で倒せると思ったんだろうか。

せっかく迅を復活させるならもっとこの辺りをちゃんと描写して欲しかったところである。

 第14話で初登場したときは自分の意志で行動しているつもりが無自覚なままスパイとして利用され、仮面ライダー雷として変身させられた挙げ句、アサルトウルフとの戦闘で即退場してしまった雷。

そして第35話で復活した後も或人をおびき出すためにアークによって再び無自覚なまま利用される。二度に渡りこのような扱いを受ける雷には正直同情してしまうが、操られてたとはいえ、何事もなかったかのように味方に戻ってるのはさすがに腑に落ちない。せめてもうちょっと昴との描写を掘り下げるとかやり方はあったんじゃないかというのが正直なところ。

 

最後に

 繰り返しになるが、ここまでシナリオ面についていろいろ述べてきたものの、デザインやアクション、キャスト、音楽には本当に恵まれている作品だと本当に思うし、ファイナルステージも楽しみにしている。

これまでのインタビュー記事や公式サイトでのコメントを見ていると、大森Pは一度特撮以外のドラマに行って自分のやりたいようにやってみた方が良いんじゃないかなと思う。割と本気で。

 

 

仮面ライダーゼロワン Blu-ray COLLECTION 3<完>
 

 

仮面ライダーゼロワン 最終話「ソレゾレの未来図」感想

前回分はこちら。

chirashinoura-world.hatenablog.com

 

其雄との邂逅と滅との決着

 其雄との邂逅シーン、あの其雄がどうして現れたのかはまあ幻影なんでしょうということにしたとしても、急にゼロワンドライバーが作り出されたり、ライジングホッパーキーがリアライズ化したりというのはいささか納得いかないのが率直な感想。
ゼロツープログライズキーのときもそうだったけど、科学に寄せた世界観の作品であまりそういうあまりにファンタジーなことされると正直萎えるんですよね。んなこと言ったら何でもありじゃんみたいに感じてしまって。元々ファンタジックな世界観であればまだ抵抗少ないんですけど。

あとは其雄の台詞。
其雄「幼い頃のお前は、ただ泣くことしかできなかった。でも今のお前は、心に怒りを宿してる。それは、仮面ライダーという力を力を手に入れ、お前が強くなったからだ。だが忘れるな、本当の強さとは力が強いことじゃない、心が強いことだ。今のお前ならもう...その意味が分かるはずだ。」

最初聞いたとき心に怒りを宿し云々のところで???となってしまった。仮面ライダーになったから心に怒りを宿した訳ではないでしょ、と。
ここで伝えたいことって強さは力じゃない、心なんだというのを伝えたいんだから後半部分(本当の強さとは~)だけで足りるんですよ。或人を導く大事なシーンなのに、妙に回りくどい言い回しになっている。こういうところがもったいない。

そして其雄によって決意を新たにした或人が選んだのは滅にアークワンとしての自分を倒してもらうという道。
思惑通りアークドライバーとキーを破壊された後再び滅を説得するところで、或人が「絶対に乗り越えられる。心があるって分かったんなら!だって、俺達は仮面ライダーだろ?」と言ってましたが、例えばWで言う「風都の街を守るヒーロー」みたいな、仮面ライダーの定義がこの作品ではされてこなかったのでこの台詞があまり響いてこない。
もしここで言う仮面ライダーが「街を守る正義のヒーロー」の意味で使われているのであれば、滅はそれには該当しないのではないか。そう考えると非常にモヤモヤするんですよね。とりあえず仮面ライダーって単語を言わせておけばエモいみたいに考えているのかなと邪推してしまう。

一方で、或人と滅のこの一連の流れにおける迫真の演技や、リアライジングホッパーvsアークスコーピオンのアクションは良かったと思います。アークスコーピオンの鎖状の攻撃を避けつつリアライジングインパクトを決めるところとか特に。

 

 

後日談とエスの登場

 或人と滅の決着後のCM明け、いつの間にかそれなりに時間が経過しているような雰囲気になっていて、反乱していたヒューマギアたちはどうしたのか全く触れられていない。

そして滅亡迅雷も天津垓もみんなお咎めなしという。みなさんガッツリ法を犯してるんですが、冷静に考えておかしくありません?

あと諫がまた事実上の無職に。。。A.I.M.Sにはヒューマギアを潰すために入隊していたので今となっては入る理由がないのかもしれませんが、A.I.M.Sで諫、唯阿、亡で組む姿はちょっと見たかった...!

 

そして残り時間もギリギリのところで登場した謎の男エス。アズからエデンドライバーとプログライズキーを受け取り仮面ライダーエデンに変身。「続きは映画で」は11年前を思い出します(遠い目)。まあディケイドに比べれば本編でも一応形としては一旦締めてる分まだマシなのかもしれませんし、これに関しては特に上映時期という点でコロナの影響をもろに受けているのであまり責めるのも酷な気はしますね。

 

新イズの扱い

 最後に、今回起動した新イズについても触れておきたいと思います。

まずイズの復活については、前回の感想にも書きましたが新規個体での復活でしたね。イズのバックアップは存在しないということが明言されているので、これについては異存ありません。(この点については少しホッとしています)が、問題はその後。新イズにもイズと名前をつけ、元通りのイズに育てようとしていること。

「ヒューマギアの死は人間の死と変わらない」と言っておきながら死んだイズと同じ見た目の新イズを作ってイズと同じようにするために育てようとしているのは明らかに矛盾していませんか?これって或人のエゴでしかないと思うんですよね。もし期待した通りのラーニングをしなかったら「イズはこんなんじゃない」とか言うつもりなのか。新イズは新イズであってイズではない。

 

結論、個人的にはかなり消化不良な最終回となってしまいました。結局大森Pの言う「「ゼロワン」の結末は、今までの仮面ライダーシリーズとは、まったく違います。」とは何のことだったのか分からずじまい。

ゼロワンのこの1年の全体を振り返ったまとめはまた別記事で書きたいと思っているので、そのときは見ていただけたら幸いです。

 

仮面ライダーゼロワン 第44話「オマエを止められるのはただひとり」感想

前回分はこちら。

chirashinoura-world.hatenablog.com

 

ヒューマギアの反乱

 

 滅の扇動によって各地で起きている、ヒューマギアの反乱に対する対応が今回描かれました。
まず、飛電インテリジェンス。
社長の或人不在という事態により、臨時的に会社代表としての権限を持つことになった福添さん。
第38話を最後に姿を消していた本作のデウス・エクス・マキナことアイちゃんに「誰よりも長くこの会社を守ってくれたのは副社長。今こそ副社長の夢を実行に移すときなんじゃない?」と発破をかけられ、ヒューマギアたちに一緒に笑い合える未来を築いていきたいから或人を信じてくれと土下座する福添さんの姿は格好良かった。シェスタも山下さんも一緒に土下座するのもまたグッときます。


一方、ZAIA・A.I.M.S組。
与多垣は独自に何か企んでるのかと思いましたが、どうやらそういう黒幕的な感じではなくリアリスト思考なだけっぽいですね。だから今回もA.I.M.Sにヒューマギアの破壊を命じた。
与多垣「暴徒は取り締まる。それが人間社会の決まりごとだ。」
実際ゼロワン世界では人工知能特別法第1条で「いかなる理由においても人間に危害を加えてはならない」と定められているので、人工知能特別法違反を取り締まる組織であるA.I.M.Sがそれに反したヒューマギアを破壊するというのは理には適っています。
しかし、与多垣の命令で尾野がヒューマギアに発砲する直前、唯阿が現れ「撃つな!」と叫ぶ。本来それは単なる部外者の発言に過ぎないはずだったが、垓が根回しして唯阿がA.I.M.Sの隊長となったことでそれは直属の上司からの正式な命令となる。
このくだりを見てると、垓ってこういう裏から手を回す参謀的な役割が向いているように見えるので最初から或人のライバル的な立ち位置のキャラにしておいて味方化すれば良かったのでは?と思います。
唯阿に関しても、第38話に出てた尾野さんたちA.I.M.S隊員から人望がある描写は結局ここに繋げたかったんだろうなというように見受けられるのでだったらもっとそういう積み重ねをもっと前からやっておいてくれよというね...
「或人社長がアークになった」という情報から何でデモとかヒューマギアの権利主張という方向にいくのかという疑問はありますが、この回単体で見ると良い描写なだけに本当にもったいない。

余談ですが、唯阿のライズフォンに登録されている垓の名前がサウザーなのは笑ったw

 

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説得と選んだ道

 争いの渦中にある或人と滅に対しそれぞれ説得を試みる諫と雷。
滅を倒そうとする或人を止めるため或人の前に立ちはだかる諫だが、前回脳内チップのデータを破壊されたことにより変身不能になっていたため、シューティングウルフのキーを入れても変身できない。
そんな中亡も或人の説得を行うが、説得が通じない或人を前に亡は諫にジャパニーズウルフキーを託す。
そして諫に埋め込まれたチップの空白部分に、ジャパニーズウルフロストモデルのデータを強制的に上書きすることでオルトロスバルカン変身する諫。(下記公式サイト参照)

www.tv-asahi.co.jp


変身能力を失ったところに、亡の力を借り受けて新フォームに変身するこの流れは熱いですね。やっぱり不破諫は主人公。
対する或人はゼロツーに変身しましたが、なんであそこアークワンじゃなくてゼロツーになったんですかね?ゼロツーの出番が少ないからとりあえず出しとこう的なメタ的な理由なんでしょうか。

「見てられねえな。俺たちにヒューマギアを信じさせてくれたのは、お前だろ!」
「今のお前を見てると、昔の自分を思い出すよ。」
「滅をぶっ潰して、その先に何がある?その先にあるお前の夢はなんだ!」
何度も言葉による説得を続けつつ、オルトロスブラストフィーバーであのゼロツーに一撃食らわせたものの、或人は説得しきれずショットライザーも耐えきれず変身解除、大破してしまう。大破したのはショットライザーではゼツメライズキーの使用が想定されてないからかもしれませんね。
福添さんたちが土下座までしてくれてる一方で、或人はここまで来ても「こんなはずじゃなかった」とか「俺じゃない...」とか言って人間的成長が見られなくて、うーんとなってしまうのが正直なところ。

雷も滅に自分を見失うなと説得するものの、「お前の弟が人間に滅ぼされたら、お前はどうする?」という言葉に何も返すことができず、説得は失敗。

結局、或人と滅は決着をつけるため相対することに。
前回予告にもちらっと出ていた新ドライバーは絶滅ドライバーでしたね。アークスコーピオンのデザインは滅亡迅雷.netのマークっぽい絶滅ドライバーのデザインも相まって禍々しさが溢れてて好きです。
ただ、其雄と邂逅したときに何を話したのかは分かりませんが「お前を止められるのはただ一人、俺だ!」という言葉は今の或人が言える言葉ではないと思う。他のライダー変身不能にしたの或人だし、そりゃただ一人だよねってなる笑

 

 

次回いよいよ最終回ですが、これどうやって纏めるんでしょうか。迅復活により或人と滅の争いがどう転ぶのか、アズはどうなるのか(そもそも自称アークの使者であること以外素性が不明ですが)、イズは復活するのか(するとしたら記憶なしの新規個体?)、予告に一瞬映った赤く発光しているライダーは何者か、或人はどうやってまたゼロワンドライバーを手に入れたのか、映画やVシネはどうなるのか...などなど気になることはいろいろありますが、やっぱり最終回ということで、ヒューマギアに対する考え方についてはちゃんと番組として1つの答えを出して欲しいなと思います。結局物語開始当初から状況ほぼ変わってなくね?とツッコまざるを得ない展開になるのはやめて欲しいところ。

残り1回最後まで見届けたいと思います。ではまた来週!

 

仮面ライダーゼロワン 第43話「ソレが心」感想

前回分はこちら。

chirashinoura-world.hatenablog.com

 

アークワンvsバルカン、バルキリーサウザー

 今回或人のクレジットが「飛電 或人/仮面ライダーアークワン」になってましたね。
実際確かにその通りとはではあるんですが、主人公のクレジットにラスボスライダーの名前が書いてある構図は何とも言えない感情に。。。

さて、前回或人がアークワンになってしまったのを目撃した諫、唯阿が与多垣、垓と一堂に会するシーン。
相手がZAIAの人間なので、ZAIAの指示には従わないという意志を示す諫や唯阿の台詞は良いんですが、垓の「サウザー課長として同行させてもらおう」のくだりはなんか露骨にギャグキャラに寄せようとしにいってて正直好きじゃない。幻徳のTシャツギャグに近しいものを感じる。

まあそんなこんなで「或人がアークに操られた」と思った諫、唯阿、垓がアークワンに対峙する訳ですが、アークワンがこちらの攻撃を避けるだけで積極的に攻撃しないことに違和感を覚え、変身解除後の或人の「構わないでくれ」という言葉やその後のサウザーのジャックライズした戦闘行動パターンのデータから、アークに操られている訳ではなく或人自身の意志で行動していることがどんどん確信に変わっていくのは良かったと思います。
そして攻撃しないとはいえ、チップのデータやサウザンドライバーを破壊することで変身不能にしたという事実は、例え味方であっても滅を倒すのを邪魔させないという強い意志の現れでもあります。

ここで疑問なのが、サウザーになれなくなったサウザー課長ってもはや何ができるのかという点。未だに味方化したことによる活躍が見えない(上記のアークワンの戦闘行動パターンの件も、役に立ったと言えなくもないですがそのためだけに味方化するほどではない)ので、やっぱり味方化の必要なかったのでは...?

 

あと全然関係ないけど最近の唯阿(井桁弘恵ちゃん)は可愛く映ってて個人的にとても嬉しい。

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迅の退場と悪意

 滅の主張は、「アークは滅びたが、人類が存在する限り人類の悪意によって再びアークは現れる。現に飛電或人は悪意に染まるアークワンになったじゃないか」というもの。
それが今回、身代わりという形ではあるものの迅がアークワンによって破壊されたことで、滅も迅を失った悲しみ、憎しみにより悪意に染まる。
人類がいれば人類の悪意でアークが生まれる可能性があるという理由で人類滅亡を掲げているのに、滅が悪意に染まったらそれは同じ論理でヒューマギアも滅亡しなければ筋が通らない。
迅の言っていた「悪意があるのは、本当に人間だけなのか?」という言葉に対する答えを滅はまさに自分自身で出してしまったことになるのです。
この自己矛盾を孕んだ状態で滅がどういう結論を出していくのか。今回の与多垣の台詞で迅を復元したのが与多垣であることが確定したことで迅はまた復元できると思うので、正直迅の復活についてはあまり心配してないんですが、問題はイズの落とし所ですよね。
唯阿とシェスタの会話で、イズはゼロワン計画に関わる特別な個体だからバックアップは存在せず復元不可能なことが明言(つまりワズ回で語られた設定はまだ生きている)されたので、バックアップからはい復活みたいな安易な展開にはならないと思いたいところです。
パートナーが復活する滅と復活しない或人という対比になったりするんでしょうか。


アズとしては今回のように悲劇を連鎖させてキーをばらまくことでアークワンを量産し互いに争わせることが目的っぽいですが、そもそも大切な人を失ったことから来る感情を悪意と括ってしまうのが正しいのか、というのもポイントな気がします。(結局或人もアズに唆されていなくても、ゼロツーで滅を倒そうとしていたと思いますし、現実世界の殺人事件のように法で裁ける範疇のことならいざしらず、滅のようなヒューマギアに対する制裁としては機能停止か破壊しかないでしょうし。)

 

次回予告。
諫が「滅のところには行かせねえぞ、変身!」と亡のキーを使ったアサルトウルフのようなバルカン新フォームに変身。ここに来てまた主人公ムーブかます諫マジ主人公。

滅もゼロワンドライバーとフォースライザーが混ざったような新しいベルトをしていて、或人も諫との戦闘シーンではゼロツーになっているが(下記公式サイトの画像)

www.kamen-rider-official.com

滅との対決シーンではアークドライバーをつけているので、どういうやりとりになるのか気になるところ。アズのしてやったり顔を見る限り諫が説得に失敗して或人vs滅という構図になる感じでしょうか。はたまた、実は順序が逆で或人vs滅が先でその後に或人vs諫が来て或人が正気に戻る感じでしょうか。
いずれにしてもあと2話で物語としての着地点がどうなるか全く見えない状態なので、この一週間またそわそわして待つことになりそうです。ではまた!

 

 

 

仮面ライダーゼロワン 第42話「ソコに悪意がある限り」感想

前回分はこちら。

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 次回分はこちら。

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天津垓失脚とZAIA本社からの刺客

 今回、ZAIA本社から新たなZAIAエンタープライズジャパンの社長として与太垣ウィリアムソンが登場しました。やっぱり迅を復活させたのはこの人なんでしょうか。「アークが残した危険な置き土産だ」と迅に滅を始末するよう命令していた点も含め、この辺は来週掘り下げがありそうですね。

それ以外だと垓を社長の座から解任してサウザー課の課長とする事実上の左遷をしたくらいなので今のところ至極全うな人に見えますが、それだけでは終わらなそうな気がします。(登場時期的に元々は夏映画のゲストだったとか?)与太垣の「アークを生んでおきながらコントロールできずに、余計な損害を被った」という台詞から、垓の行動をあまり快く思っていないのは確かなようですしね。

 

諫のぶっ潰す発言

 今回の諫の発言でどうしても気になってしまうところがありました。

滅「人類が悪意を持っていても、もうアークは生まれないと言い切れるのか?」
諫「知るか!お前はぶっ潰す!」

今の諫はそんなこと言わんやろというのが率直な感想。そんなモヤモヤした気持ちを抱えながら諫役の岡田さんのゼロワン42話振り返り動画を見ると、なんとこのことについて言及しているではありませんか。

岡田さん自身もこの台詞は疑問に思っていたようで、岡田さんの「ガチレスすると沼にはまるので、アークが生まれる可能性があるとしても人類滅亡を企むお前はぶっ潰す」という台詞に込めた思いを聞いて多少溜飲が下がりました。

もう本編はオールアップしていますが、シナリオ都合でキャラにらしくない台詞を言わせるのは本当になんとかして欲しいところです。

 

 

イズとの別れと或人の闇堕ち

 正直、或人闇堕ちは想定外でした。「きっとアークが何かバックアップ残してたとか理由つけて復活してアークワンに進化するんだろうな」と思っていたので、この展開は良い意味で期待を裏切られました。

ただ...ただ問題なのはイズとの別れの方。ぶっちゃけこれは全然納得いってません。
理由は2つあって、まず1つ目は「15話と同じようなやらかしをまたしている」という点。

15話でイズが何をしたかというと、アサルトウルフが迅を庇った滅を倒した後、なぜかイズは前線に出てきて「司令塔の滅が見事討伐されたようです」と迅を煽り、怒った迅に体のど真ん中を貫かれました。

今回はどうでしょう。イズは単独で滅を説得しに行き、一時は或人に窮地を救われたものの、その後滅に「心なんて必要ないと言いながら、心から人類滅亡を望んでいる」という矛盾を指摘してアタッシュアローで撃たれて破壊されています。
イズが見た夢で或人が酷い目にあってるから滅の宣戦布告のこともあまり言いたくないのは分からんではないし、滅を信じたい気持ちもあるんだろうけど、以前も似たようなことをして破壊されかけているのにあまりに無用心過ぎませんかと。

説得するにしても今回の滅やワズのように、遠隔で通信できるのではないかと思いますしどうしてもイズの破壊にもっていくまでの過程の雑さが拭えません。
イズが撃たれるとき棒立ちだったり、それを迅がまた棒立ちで見ていたのも大概ですが。


2つ目は「イズのセントラルメモリー問題」です。
ワズ回(12、13話)のときに、イズやワズのようなゼロワン計画に関わるヒューマギアにはバックアップがないため、セントラルメモリーを失うと復元は不可能であるという説明がありました。この設定があるからこそ、イズは他のヒューマギアとは違う特別な存在であるという説得力があった訳です。
しかし、ゼロツー登場回でのイズはどうだったでしょうか。ゼロツープログライズキーはイズのセントラルメモリーがイズから抜けて変化したものですが、その後も何事もなくイズは動いています。
これだとゼロツープログライズキーさえあれば素体ヒューマギアからでも普通にイズ復活できてしまうのではと思えてしまうので、イズの危機に対する緊張感がなくなるんですよ。
(ヒューマギアプログライズキーにとってあるバックアップはどうなんだという話もありますが、30話のときはイズの体自体は無事でシャットダウンされてたものを再起動しただけのため、あれで空の素体ヒューマギアにイズの記憶を移すことはできないと脳内解釈しています。それでもかなり無理矢理ですし、もし今後ヒューマギアプログライズキーから復活できると明言されたらとんだ茶番ですが…)

以上で挙げた2点がひっかかってしまい、イズの退場にイマイチ感情移入できないのが実情です。


一方で、先述の通り或人闇堕ちは良かった。
これまで或人は一貫して「ヒューマギアは悪くない」という姿勢を貫いており、チェケラが自らマギア化したときも「チェケラは悪くない!」と言ったり、滅に目の前でミドリを破壊されたのに垓が滅を倒そうとしたときに滅を守ろうとしたりとヒューマギアへの思いはもはや盲信とすら言えるレベル。

しかし、いざ自分にとって最も近い存在であるイズが破壊されると、アズに唆されたとはいえ掌を返したようにイズを破壊した滅への憎悪・悪意に駆られ、アークワンへと変身してしまう。これは死刑廃止を訴える人がいざ身内が殺されると途端に死刑賛成派に寝返る構図に似ています。

或人の言動ってダブルスタンダードを感じさせる部分もあって、例えばこれまで垓も散々非道なことをやってきたが、それは滅も同じ。そんなテロリストである滅にすら「うちに来ないか?」などという発言をしてしまう。アンナ回で桜井さんの映像も見てたはずなのにね。そういう危うさが目立つ或人だからこそ、この闇堕ちにも納得がいきました。 

そして、今回の滅に協力したヒューマギアがいたことが、垓の「ヒューマギアは危険な存在だ」という言葉の裏付けになってしまうのもまたなんとも皮肉。

 

 

次回、迅が退場しそうな雰囲気を出していますがどうなってしまうのか。或人は闇堕ちから救われるのか。残り3話でどこまで描かれるのかという点も含め、残り少ないですが見守っていきましょう。ではまた!

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仮面ライダーゼロワン 第41話「ナンジ、隣人と手をとれ!」感想

前回分はこちら。

chirashinoura-world.hatenablog.com

 次回分はこちら。

chirashinoura-world.hatenablog.com

 

或人の飛電インテリジェンス社長復帰

 今回或人が飛電インテリジェンスの社長に復帰しました。これについてはちょっと思うところがあって、前回の感想でもちらっと書きましたが或人は3週前の回で「飛電には戻らない」と言っていたんですよね。
ところが今回、イズがヒューマギアを再稼働するよう直談判したのもあってか垓は飛電の社長を辞任しその座を或人に明け渡し、或人は再び飛電インテリジェンスの社長となった。
まあ、アークによる被害で緊急事態ということは考慮する必要もあるかと思いますが、だとしても福添さんが社長で良かったんじゃないかと。
結局或人は飛電製作所を作って(実際作ったのはイズですが)何をしたかったのか、「守らなきゃいけない会社がある」という発言はなんだったのか、全て薄っぺらく見えてしまうんですよ。
もし飛電インテリジェンスの社長に返り咲くのであれば、飛電製作所で培った技術を飛電インテリジェンスに転用するとか、「飛電製作所の飛電或人が一回り成長して帰ってきた」ことを示せるようなそういうストーリー展開が必要なんじゃないでしょうか。

 

そしてアイちゃんどこ行った...

 

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滅との共闘

 前回、次回予告を見たときに「垓みたいに急にまた滅を味方化させるのか...」と正直萎えていたのですが、結果的には理想的な共闘の形だったと思います。というのも今回の滅の場合「目的は人類滅亡」というところは全くぶれていないので、本当に一時的な呉越同舟としての共闘だった訳だから。
これまでアークの意志に従ってずっと行動してきた滅が自分の意志を問われて迷い、そしてアークに裏切られたことにより拠り所を失ったことで自分の意志を再認識する。
或人としてはヒューマギアの持つ夢が「人類に危害を加えないもの」であることを前提に話をしているので「うちの会社に来ないか?」などという発言をしています(滅亡迅雷.netはテロ行為をしているのでその発言自体どうなのという気がしますが)が、滅の夢は「人類を滅亡させヒューマギアにとって安息の世界を作ること」だった。だから彼らは決して相容れない。垓のときもこういう形であればまだ納得できたんですよ。
まあ、アークがゼロツーにボロ負けしたあの状況でなんで滅亡迅雷.netをも見限る結論を出したのかは謎ですが、これまで感じてきた違和感に比べればまだ飲み込めるレベル。

アクション面についても、ゼロツービッグバンの攻撃の中で迅の体から離れたアークゼロにスティングディストピアを決め、ゼロツービッグバンの止めで締める一連の流れが美しい。
次回アークは復活しますが、正直このまま滅との決着をつけて締めとした方が物語の着地としてはまだ綺麗な気はしますね。

 

 

次回予告。滅が人類滅亡を開始、ZAIA本社からの刺客が滅を始末しようとやってくる、アズが登場しアークが復活、イズに退場フラグと怒涛の詰め込み感。
イズの退場に関しては、セントラルメモリーの設定が完全に無視されてるのでイズの他のヒューマギアとは違う特別感がなくてあんまり危機感も感じないんですよね。。。セントラルメモリー抜かれても動いてるしゼロツープログライズキーとイズプログライズキーとヒューマギアの素体があれば普通に復活できそうだと感じてしまう。今は良い形で予想を裏切ってくれることを期待しましょう。
ではまた来週!

 

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仮面ライダーゼロワン 第40話「オレとワタシの夢に向かって」感想

前回分はこちら。

chirashinoura-world.hatenablog.com

 次回分はこちら。

chirashinoura-world.hatenablog.com

 

ゼロツー誕生の経緯

 前回ゼロワンドライバーをアークに奪われ、戦う術を失った或人がどのようにゼロツードライバーとプログライズキーを手に入れるのかというところが今回の話の肝でした。
結果としてはイズとゼアは1つであるという事実が唐突に明かされ、イズの中のゼアを呼び覚ますために何十億通りものシミュレーションを行ってゼアを起動することで、イズのセントラルメモリーがゼロツープログライズキーに変化するという流れ。ゼロツープログライズキーの説明を見る限り、ゼロツードライバーはこのセントラルゼアの能力で作られたと見るのが妥当でしょうか。

www.tv-asahi.co.jp

正直唯阿や垓も協力して作るんだろうなと思っていたので、この展開は予想外でした。もはや何のために垓を味方化させたのかよく分からないです。
特に一番気になったのはセントラルメモリーがゼロツープログライズキーに変化したという点。なぜ飛電インテリジェンスにあるあの3Dプリンタ無しで急にファンタジーな感じでプログライズキーができたかというのも気になるんですが、それ以上にイズってセントラルメモリーを失ったら機能停止するって話でしたよね?だからこそワズ回の話に重みがあったと思っているんですが、あの設定もう忘れられてるのかな。。
ここら辺もこれまでの積み重ねの無さと悪い意味でのライブ感を感じるんですよね。

あとシミュレーションの中でたまたまそういう行動をとっていただけだと言われればそれまでですが、迅が戦って逃げるよう促されている中、変身できず何の策もないのに「俺は逃げない!」と言って棒立ちしてたり、垓が或人を殺されたことに「1000%悪くない」と断言してたり、唯阿が垓に「無責任なこと言うな!」と言ってたりするのはなかなか酷い。。
それとシミュレーションした世界と現実世界の境目は曖昧にしないで欲しかった。

しかしながら、イズの涙流すシーンは真に迫った演技で良かったと思いますし、最適解をシミュレーションするという形でシーンを使い回すという点についてはコロナ渦での撮影を考えると一種の工夫と言えるのかなと思います。

 

それはそうと、アイちゃんとさうざーはどこいった...?(さうざーはコラボなのであれだけど)

 

ゼロツーvsアークゼロ

 前述のストーリーのお粗末さに反して、変身の演出やアクションは良いんですよね。
今回のゼロツーvsアークゼロの戦闘シーンも互いに相手の動きを予測しながらの肉弾戦で、シャイニングホッパーのときと能力の方向性は変わっていませんが、お互い同種の能力を持った者同士がその能力を駆使した戦う様は見ていて熱いものがありました。

一度アークゼロがオールエクスティンクションを決めたかと思いきや、「その結論は予測済みだ」とゼロツーが言ったときにたなびくマフラーを模した部分(ゼロツーストリーマ)が格好良いですし、必殺技であるゼロツービッグバンは文字のフォントもこれまでと変わっていて、オールエクスティンクションを蹴り飛ばしてからの高速移動+多段キックはとても鮮やか。

 

一方で惜しむらくは挿入歌ですね。ゼロツー用の曲としてはREAL×EYEZが合わないのは確かだしそれ用に挿入歌が用意されるのは喜ばしいことではあるんだけど、(ドライブ辺りからずっとそうですが)挿入歌のボリュームが明らかに下がってて印象に残らないのが勿体ない。


そういえばゼロツーがアークゼロを倒した後、ラストで滅が迅を突き飛ばして雷を回収し「衛星が存在する限りアークが滅びることはない。」と言ってましたが、つまり唯阿と迅がやったことは完全に無駄ってことに...

 


次回予告で或人が飛電の社長に戻ってましたが、前々回言ってた「守らなきゃならない会社ができたから飛電の社長に戻る気はない」発言はなんだったのかという気がしますね。。
或人と滅の共闘もやるそうで、時間ないからOP再現に必要なイベントを淡々とこなしてる感が透けて見える。。アクション面には期待してるので、とりあえず最低限筋の通った話の展開にして欲しいものです。
ではまた来週!

 

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