ちらしのうらのせかい

特撮のことから日常のあれこれまで、気ままに綴っていきます

仮面ライダーガッチャード第19話「りんねの夜明け!変身・マジェード!」感想

前回分はこちら。

chirashinoura-world.hatenablog.com

 

りんねの成長と仮面ライダーマジェード

 アカデミーに殴り込みに行くことや加治木を仲間に入れることを錬金術のルールに反するからと拒否し、それに対して蓮華にミナトへ指輪を差し出さなかったことを指摘されると口ごもっていたりんね。そんな錬金術以外も含めルールやマナーに良く言えば真面目、悪く言えば堅物な彼女が自分の意思を主張するようになった。そういうりんねの内面の成長を描くという意味では良かったですが、反面、仮面ライダーマジェードの変身については釈然としない点があるのが正直なところ。
まず映画と完全に連動させているがためにマジェードへの変身アイテムをいかにして手に入れたのかはテレビ本編では描かれていないので、テレビ本編だけ追ってると経緯が全く分からないのは本当にそれでいいのかと。回想シーンを挟んで少しでもフォローした方が良いのではないかと個人的には思うんですけどね。今の描き方を見ていると、映画を見ていない人は置いていくスタンスのようにどうしても見えてしまう。
2つ目にマジェードへの変身の制約(条件)について。映画で初変身してから今回まで魔力切れが原因で変身できなかったはずですが、だとしたら今回一度変身を試みようとしたときに失敗してその後もう一度トライして変身できたのは、その間に変身できるだけの魔力が溜まったからということになる。そうなると、上記のりんねの人間的成長とマジェードへの変身成功のプロセスは全然関係がないので、一度目の変身失敗シーンって必要なのか?とモヤモヤしてしまう。
もし魔力以外に変身条件があってそれが影響してるなら理解できなくもないけど、映画の初変身時に変身できて今回変身に失敗する条件が謎なので。
3つ目に、噛みついてきたケルベロスりんね素手を噛ませていた点について。今のニチアサの表現の制約なのかもしれませんが、あれをやって一切血が出ていないのってすごく違和感あるんですよね。それに百歩譲って流血描写は置いておくにしても、りんねみたいな華奢な女性があれをやってケルベロスを食い止めるのは無理がある。もっと屈強なキャラがやらないと茶番感しかない。

 

襲われるアトロポス

 アトロポスが笛を破壊されて制御できなくなったケルベロスマルガムに襲われて「助けて」と言ったところについて。
あの場で「助けて」と言ったのは、りんねが過去に同じことを言ったのを思い出すためのきっかけになるセリフなのと、アトロポスが仲間や親子の関係にコンプレックスを抱えているのは恐らく事実なので、アトロポスが絶体絶命な状況であれば言ってもおかしくないかなと思います。
問題はあれが絶体絶命の状況だったのかという話ですが、個人的にはそうじゃないと思っていて。アトロポスって針馬を消したときの術のように強力な錬金術が使えるはずなのに、ケルベロスに対しては無抵抗同然だったのは違和感がありました。りんねに助けに入らせるために無理矢理そういう展開にした感が否めないんですよね。

 

グリオンと三姉妹

 グリオンはクロトーがケルベロスマルガム(の元になった悪意人形)に殴られふっ飛ばされても「まあいいじゃないか」と流していましたが、アトロポスケルベロスマルガムにケガを負わされたことに関しては「君が傷つくのは本意ではないからね」と言っており、冥黒の三姉妹間で扱いに格差が生まれています。
それが原因なのかラケシスもグリオンに対し嫌悪感を示しているような描写があるので、クロトーとラケシスはそのうちグリオンから離反しそう。アトロポスアトロポスりんねに絆されそうな気配が出てきたので最終的には三姉妹全員離反しそうですが、かといって主人公側に着く理由もないんですよね。


さいごに

 ガッチャーイグナイターを冷却するのにケミーの力を使わなかったのはなぜなのか。それこそヒーケスキューとかそういうとき用のケミーじゃないの?