ちらしのうらのせかい

特撮のことから日常のあれこれまで、気ままに綴っていきます

仮面ライダーギーツ第42話「創世IV:女神完成 闇の刃」感想

前回分はこちら。

chirashinoura-world.hatenablog.com

 

道長のヒーロームーブ

 今回道長がベロバとの会話で、「俺はどうなってもいい。ただ、他の人間は別だ」という台詞を言っていました。創世編だけ見てたら至極真っ当なヒーローかのように見えるんですけど、ジャマトグランプリであれだけ一般市民をも巻き込んで悪行を働いた道長が真っ当なヒーローになる経緯が全然見えなくてモヤモヤするんですよね。

デザグラで他の仮面ライダーにやられた透を目の当たりにして、仮面ライダーをぶっ潰す力が欲しいという謎な願いを掲げていたのも理解不能でしたが、その願いもいつの間にかデザグラ運営をぶっ潰すという願いにすり変わっていてなぜそうなったのかが全く描かれていませんでした。

世間の評判見て変えてるのか規定路線なのかは知らないしどっちでもいいんですけど、いずれにしても、やるからにはなぜそうなったのかその変化の過程を丁寧に描けないと視聴者に納得感を与えることは難しいと思います。

 

大智の目的とジャマ神

 ジャマトは養分にした人間の人格や記憶を受け継ぐ。それを応用して発明した知恵の樹に成った実を食べることで他人の記憶を取り込んでいくというのはまあ分かる。(クイズ王ではあるけど科学者でもなんでもない大智がなんでこんな発明をできたのかというのは一旦置いておくとして)

だけど、大智の目的は全人類の記憶を手に入れること。それなのに一人一人実が成るのを待って食べてを繰り返していくのは人生何周分必要なんだというくらい非効率な話。

それに、自分で望みを叶える仕組みを用意したのであれば、ジャマ神になる必要は全くない訳で、何をもって彼はジャマ神になると言ってるのかがよく分からない。

 

 

闇堕ちした景和の行動

 今回景和は一応沙羅が犠牲になった元凶である大智を(未遂になったものの)倒しには行きましたが、相変わらず優先順位がおかしいんですよね。

前回の感想でも述べたように真っ先に道長をボコりに行ってるのがおかしいのもそうだし、その後も拉致ったツムリのところにDV彼氏みたいなことしに行ったりしてるし。

本当に姉ちゃんのことが最優先なら、何よりも先に大智を倒しに行くのが自然なのでは?

大智を放っておけばフェーズ2の犠牲者はどんどん増えていく訳だし、わざわざ他を優先させる理由ってないと思うんですけどね。なんなら道長の方が先に大智を倒しに乗り込んでるじゃないかっていう。(ベロバとケケラに返り討ちにされたけど)

 

それ以外でも、景和が英寿に「君がミツメに罪を償わせようとしないからこうなる」と未だに言ってる一方で運営とは手を組んでるの最高に意味が分からないし、「ツムリに罪はない。なのに無理矢理女神として利用するなら、運営がやってきたことと同罪だぞ」という英寿の指摘に「デザグラで失ったものはデザグラで取り返す。何も間違ったことはしていない」とツムリの拉致や脅迫もデザグラの範囲内のこととして捉えているのも謎。

 

また景和の願いは今も「デザイアグランプリの全ての犠牲者が蘇った世界」でしたが、デザグラの犠牲者は現代だけに留まらないからこれまでの長きに渡るデザグラの犠牲者が一気に現代に復活することでどうなるのかという問題もあるし、それ以上にそもそも願いを叶えるのに他の誰かの幸せを犠牲にすることに対する景和からの回答が未だに一切ないんですけどどういうことなんですかね?

 

さいごに

 結果的に英寿に命を救われる形となった大智。まあ景和に人殺し(ジャマト食ってるしもう人間止めてる状態ではあるんですけど)をさせないためなのと、フェーズ2になった人たちを救う方法が分からなくなるからなんだろうなとは思うんですけど、それ抜きにしても正直もう景和は味方サイドに戻ってほしくないくらい嫌いになってますね個人的に。