ちらしのうらのせかい

特撮のことから日常のあれこれまで、気ままに綴っていきます

仮面ライダーギーツ第40話「創世Ⅱ:タイクーン覚醒」感想

前回分はこちら。

chirashinoura-world.hatenablog.com

 

ジャマト化した大智

 てっきり人間の大智(本物)とナッジスパロウのIDコアを取り込んで大智に擬態したジャマトの2人がいるもんだと思ってましたが、本物の大智がミニジャマト農家やってたのは意外でした。

大智は元々デザイアグランプリでも全人類の記憶を手に入れることを目的にしていたので、全人類の記憶を求めて行動することは分かるんですけど、今の行動を見てると目的がよく分からない。
「全人類の記憶を宿して新世界のジャマ神になる」と言っていましたが、ジャマ神はそもそもジャマトグランプリの勝者に与えられる称号だから今別に関係ないし、願いを叶えるための創世の女神もいなけりゃそこへアクセスするためのヴィジョンドライバーもない。
そんな中でジャマトパラサイト(?)を起こして、自分もジャマトを補食してジャマト化することに一体何の意味があるんでしょうか?
目的と手段が全然噛み合ってなくて、なんか急遽置かれた形式上の悪役って感じ。


景和の怒りの矛先

 また一段と景和に対する違和感が強くなりました。
今回に関して言えば、沙羅がジャマトになってると知らなかった道長を責めるのは筋違い。沙羅が大智と会っていたことは景和も知っているんだし、ツムリにバックルを要求したときも「姉ちゃんにもしものことがあったら、俺は絶対に許せない」と大智への怒りを露にしていた。そして大智からも「きっと今頃は君のお姉さんはもう手遅れだ」と言われて景和もそれを察してる。ここまで描いてるのに、道長を責めるのはなあ…と思ってしまった。
まあ百歩譲って、目の前で肉親を失ってるから仕方ないという意見も分かります。でもそれだったらわざわざ大智の仕業であることを景和が知っている状況にする必要なくないですか?その辺の事情を知らず道長が意図的にジャマト化した沙羅を倒したと景和が勘違いしたという展開の方がまだ納得できる。
それにこれまでの感想でも書いてきたように、利用されているだけの女神にキレちらかしたり、道長から指摘された自分の願いの矛盾に対して何も説明しなかったりと景和の不可解な言動は今に始まったことではないので正直擁護できないんですよね。闇堕ちありきで無理矢理敷かれたレール感が半端ない。
もう終盤なのにほとんど人間的に成長が見られないキャラなので景和の評価がどんどん落ちていくのは当然ではあるんですけど、序盤は唯一応援できるキャラではあったので悲しいです。

あと沙羅が犠牲になって闇堕ちする様を描くなら、そもそもこんなキャラ復活しまくりの世界観、ましてや主人公サイドに創世の力持ちのキャラがいるような展開にするべきじゃないんですよ。
このせいで沙羅が死んでも(地中に引きずり込まれた状態なので微妙なところですが)、どうせ創世の力で不思議なことが起こって復活するんだろうなとしか思えないから全然緊張感がない。

この景和闇堕ち関連のくだりで唯一少し良かった点を挙げるとするなら、道長が景和に「お前がやったのか」と聞かれたとき、「ああ、俺がやった」と言って黙って殴られたところ。
弁解して余計こじれるくらいなら甘んじて自分が罪を被ろうとする、555の巧と重なる描写でした。道長が全体を通してもっと筋の通ったキャラだったらこのシーンももっとグッときたのかなと思うともったいない。

 
さいごに

 個人的に今気になっているのはケケラとベロバがジットに渡されたブラックカードが何なのかというところ。正直罠だろうなとは思っていますが、ケケラとベロバの物語退場の引き金になったりするのかな。
そして景和は案の定いろいろぶん投げたまま闇堕ちルートに入りましたが、ここまで来るとツムリに対して創世の女神になって姉ちゃんを蘇らせろとか言いそう。