ちらしのうらのせかい

特撮のことから日常のあれこれまで、気ままに綴っていきます

仮面ライダーギーツ第38話「慕情F:九尾の白狐!」感想

前回分はこちら。

chirashinoura-world.hatenablog.com

 

ニラムが謀反を起こした理由

 今回ニラムが急にスエルに盾突きサマスに撃たれて退場しましたが、ここに来て彼はなぜ急にいいやつムーブをしだしたのかが理解できませんでした。
「ミツメを創世の女神として利用し、挙げ句ツムリを後継者にしたことをリアルと言えるのか」とスエルに言った点についても、後者はともかく前者はそもそもそれを知った上でデザイアグランプリを運営していたんじゃないのかと。あたかも今初めて知ったかのような言い方をしているのは違和感を覚えます。なんか散り際に味方っぽいムーブすれば人気出るんだろみたいな薄っぺらい思惑が見えて嫌でした。


IDコア争奪戦の意味

 先週の感想でも書きましたが、案の定IDコア集めはうやむやにされて終わりましたね。もうどうせこうなるんだったらわざわざやる意味ないんですよ。しかもこういう展開初めてじゃないですし。煽るだけ煽った展開しといてうやむやになりました~って流れ多すぎるんですよねギーツ。映画とかの予告詐欺と同じだし、何より引き出しが少なすぎる。


ミツメの声と姿

 英寿が長年待ち望んだ母親との再会という、曲がりなりにも重要なシーンなのに、母親の声が吹き替えなのはなんでなんだ…声やってる寺崎さんがそのままミツメの人間体も演じるのじゃダメだったんですかあれは…。
今回ミツメ役の人間体を演じた井咲さんがどうこうという訳じゃなく、口を開いているのに発している声と動きが合ってなくて、そもそも声と人間体の演者を別々の人に演じさせるのが見せ方として違和感でしかなかった。

あとこれも以前どこかで書いた気がしますが、これだけ最初の親であるミツメへの思いを描いている一方で、現世の浮世英寿の両親に対しての描写が皆無というのが不気味というか薄情というか。まるで現世の両親は本当の親じゃないといわんばかりのスルーぶり。

百歩譲ってミツメに対して歴代の親の中でも特別な感情を抱くのは分かりますが、せめて「今の両親にも感謝してるけど自分の最初の母親に会いたい」っていう素振りくらい見せないと却って不自然でしょ。
英寿周りの話の根幹が家族と関係なかったり、輪廻転生する設定じゃなかったりしたならここまでの違和感は感じなかったと思うんですけど、こういう設定の話だとどうしても引っ掛かるところです。

 

創世の力

 今回で、(力がどの程度制御できるのかはともかく)英寿もツムリも創世の力というトンデモ能力を得ていることが発覚してしまいました。これはすなわち、今後何が起こっても全て創世の力のせいにできてしまういわばデウスエクスマキナな訳で。

これまでもヴィジョンドライバー2本さえ手に入れれば創世の女神にアクセスしてやりたい放題ではありましたが、そのヴィジョンドライバー2本入手するというのが一応のハードルにはなっていました。
しかし、自由意志で動ける登場人物自身が創世の女神相当の能力を得てしまった以上、特定の道具を必要とするという制約もなくなったということに。


こうなると、主人公が何でも実現可能な能力持ってるんだから、いくら人が死のうが、物が壊れようがどうとでもなってしまうので、命や物の重みがこれまでより一層軽くなってしまった。
もしこの先ピンチの状況を作るなら、ツムリが敵に拐われて後継ぎの創世の女神となって英寿と創世の力のチート合戦するくらいですかね。そうなったら英寿とツムリ以外は蚊帳の外になるけど、見ていて楽しいんだろうかそれは…。まあ現時点では妄想の域を出ない話ではありますが。

 

さいごに

 もう運営も撤退したはずなのに、なぜか次回でまたデザグラが開催されてますね。
それと英寿が今回ミツメと誰もが幸せになれる世界を作ると約束したことで、いよいよ景和の存在意義がなくなってしまうけど大丈夫…?
ただでさえ慕情編も景和はろくに見せ場もなく、前回の感想に書いた創世の女神に対する態度や自身の願いの矛盾についての回答すら出していないのに。