ちらしのうらのせかい

特撮のことから日常のあれこれまで、気ままに綴っていきます

仮面ライダーゼロワン 第33話「夢がソンナに大事なのか?」感想

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ラブチャンにとってのテニス 圭太にとってのテニス

 趣味としてテニスを楽しみたい少年 圭太とプロテニスプレーヤーになれるように育成したいラブチャンの思いのズレが起こした今回の不法投棄。契約者が母親だから自主返却という手段がとれなかったというのは妙に生々しい話。

 

コーチといえば思い出されるのは第7話に登場したバスケ部顧問のコービーですね。
あのときは部活という特性もあるものの、部員たちの希望によりあのような熱血指導をしていたわけですが、今回当の圭太本人はプロになることを望んでない。ラブチャンの熱血ぶりにプレッシャーを感じてしまっている。
今回冒頭でイズが「選手の目標設定に合わせて、マンツーマンで指導するテニスコーチ」と説明していたので、圭太のお母さんがプロテニスプレーヤーを目指すように設定しちゃったんですかね。お母さんが再起動しちゃったらっていうのを危惧してましたし、実は教育ママなのかもしれません。

実際にもよくありますが、人をサポートするために邁進することはもちろん良いことではあるんだけど、それが本当に相手の望んでいるものなのかを考えてやらなければならない。だからこそコミュニケーションが大事なんですよね。
そんなコミュニケーションのシーンである圭太が本音を打ち明けるくだり、個人的にとても印象に残ってます。中でもラブチャンが邪魔だと言われてショックでラケットを落としイズがそれを拾ってくるくる回してからラブチャンに渡すところや、彼女が出来た話がウソでラブチャンが落ち込むところ、諫が急にカットインしてくるところが好きです笑

 

結果的に、圭太が持ってきたコーチ募集のチラシでラブチャンも「グランドスラムを目指す選手を支える世界一のコーチになる」という新たな夢を持つことができましたし、直接的なコーチと生徒という形ではなくなったものの本音をぶつけ合ったことでこの2人の関係は良くなったのではないでしょうか。

今回は唯阿のZAIAとの決別が主軸となっていたためにちょっと影が薄い感じになっちゃいましたが、「ずっと内に秘めていた本音を言う」という点では唯阿に通じるところがあるのかもしれません。

 

 

諫の過去と唯阿の下剋上

 ついに、やっと、ようやくこのときが来ました。唯阿のZAIAとの決別回。
内容が濃厚でどこから話していけば良いか悩みますが、まずは井東と永福(垓の密命を受けたバトルレイダー)に襲撃された唯阿をランペイジバルカンが助けたときの会話から。
ここで諫が唯阿に言った「仮面ライダーになったことを後悔してない」「思いはテクノロジーを超える」という言葉は、諫の過去を知り自責の念に囚われる唯阿にとってはまさに救いの言葉です。ただ、
諫「お前の作ったこの仮面ライダーのシステムは、欠陥だらけだ。権限がなくてもキーはこじ開けられるし、このチップももはや俺を制御できねえ。」
これに関してはツッコむしかありません。ゴリライズできるのは諫だけだよ。。。


次に諫の過去について。ここはもう流れが完全にエグゼイド第18話「暴かれしtruth!」の宝生永夢ゥ!のそれでした笑
12年前の記憶が偽りの記憶だったという事実は確かにショッキングなことではあるんですが、今回諫も言ってた通りぶっちゃけヒューマギアへの憎しみを原動力にしていない今の諫にはどうでもいいことなんですよね。
そしてここで垓が言った「お前が道具として存分に活躍できるようにね」という言葉で、唯阿が完全にプッツンします。

唯阿「道具?私に夢はない。でも信念がある。技術者としての信念が。」
垓「なんだと?」
唯阿「テクノロジーは、人に寄り添ってこそ意味がある」
垓「私に言っているのか?」
唯阿「あんたは、テクノロジーで人の夢を弄んだ。私は...私はあんたを絶対に許さない!変身!」

ここの「私に夢はない」のところは555第8話「夢の守り人」のたっくんの台詞を思い出します。これまで道具として扱われることを内心否定しつつも表立って垓に反抗することができなかった唯阿。ジーペンやデルモ、ラブチャンといったヒューマギア、そして或人や諫といった人間の夢を持って生きる姿を見て、まだ自分の夢は見えないながらも「垓にNOを突きつける」という一歩を踏み出すのです。ジャッカルレイダーではなく、バルキリーとして。

 

諫もランペイジバルカンで助太刀し、エイムズライダー2人の久々の共闘が見られるのも感慨深いですね。
オールランペイジサウザーのジャッキングブレイクを止め、その隙にライトニングホーネットで上から攻撃する連携プレー。サンダーライトニングブラストがサウザンドジャッカーで軽くあしらわれているのはさすがにスペック差を感じましたが、ジャッキングブレイクを避けてサンダーライトニングブラストフィーバー、ショットライザーでのダメ押しを決めるバルキリー
唯阿「知らないのか?思いはテクノロジーを超える!らしいぞ。ZAIAをぶっ潰す!」
これも夢の守り人でのたっくんの台詞を彷彿とさせますね。

ランペイジバルカンのサポートはあったものの、バルキリーの必殺技でサウザーを倒すのは大金星。
「思いはテクノロジーを超える」はバルカンへの変身で体現しているのもそうですが、今回バルキリーサウザーに対して初期フォームで戦えていること、設定上のスペックだけで勝負は決まらないということも意味しているのではないでしょうか。


最後は生身でも垓に制裁(辞表パンチ)を加え、ZAIAの社章を捨てるシーン。
まあ、唯阿が垓を殴るシーンはあんなコメディチックにしない方が良かったんじゃないかとも思うけど、積もり積もった鬱憤を晴らすことができたようで何よりです笑。
と言ってるそばから迅と滅が亡を解放するために唯阿に接触してきてますが。。。


次回、滅が滅亡迅雷.net復活に向けて本格的に動き出しますね。
唯阿はこのままだと亡の解放に手を貸しそうですが、亡が解放されたとき諫はバルカンに変身できるのか。。
そして滅亡迅雷.netの復活ということは雷も復活...?
あと個人的に令ジェネ以来の唯阿のポニテが見られるのが楽しみです。
ではまた来週!