ちらしのうらのせかい

特撮のことから日常のあれこれまで、気ままに綴っていきます

仮面ライダーギーツ第14話「謀略Ⅴ:怒りのグレア」感想

前回分はこちら。

chirashinoura-world.hatenablog.com

 

スポンサーの存在と母親の素性

 ウィンのバックボーンが明かされたことで、それに連動してデザイアグランプリについても謎が明かされてきました。
まず、デザイアグランプリには鞍馬財閥やウィンの祖父が会長をしている大手商社がスポンサーとしてついているということ。
ただここで個人的に疑問に思ったのは、英寿の「母親に会いたい」という一部のイレギュラーな願いを除いて、何でも願いが叶えられる力をデザイアグランプリ運営は持っているのに、スポンサーって必要なの?という点。人の生死すら修正してしまう能力を持っているんだから資金問題もそれで解決できてしまう気がするんだけどなぁ。願いを叶える力についての言及がこれからされるのかもしれませんが。

次に英寿の母親について。ウィンの話だと母親の名前はミツメでツムリの前任のナビゲーターだったのことですが、もし母親に会いたいという英寿の願いが本当に実現できない訳ではなく、デザイアグランプリ運営(というよりはギロリ)が意図的に却下したのだとしたら、ギロリにとって都合の悪い情報をミツメが持っている可能性が高いですね。
そもそもデザイアグランプリ運営が一枚岩じゃなさそうなので、運営内での派閥争いの結果ミツメが居場所を失って姿を消したなんてこともありそう。


ジャマトの素

 今回のジャマトの様子を見ていると、平さんや豪徳寺と同じセリフを話しているジャマトがいて、まるでジャマトが退場者の意思や怨念が宿っているかのようでした。
ジャマト農園のシーンで、壊れた大量のIDコアが映っていたことを踏まえると、ジャマトの素は退場・脱落者のIDコアの可能性が大いにあり得る。ただし、退場と違って脱落者は元の生活に戻っていることを考えると、退場者のIDコアのみがジャマトの素として使われていると考えるのが自然でしょうね。
脱落の場合、景和や祢音、道長のように脱落しても再び参戦するケースもある訳だし、今回ベンとジョンが記憶を取り戻したときに触れたIDコアも綺麗な状態だったから、脱落者のIDコアは新世界になったら復元されてる感じかな。
ベンとジョンの場合、なぜ祢音パパがあのIDコアを持っていたのかは謎だけど。

 

とかげの尻尾切り

 今回一番腑に落ちなかったのはギロリがウィンをあのタイミングで切り捨てたことですね。切り捨てれば裏切られるリスクがあるのは当然そうだし、何よりあそこで切り捨てるメリットが全くないんですよ。
記憶を残したまま脱落させるというウィンとの約束を守りたくないとしても、脱落したときに記憶を消してしまえば良い話で。ギロリが前線に出るという結果にもっていくために、その過程の行動理由が疎かになってしまっている印象を受けます。

一方で、彼が変身する仮面ライダーグレアは他のライダーを洗脳する能力を持っている(制御装置の数的に最大5人まで)ので、1対多の戦闘でも違和感なく戦わせられそうなのは良いなと思うのと、主人公勢がこの能力をどうやって攻略していくのかは気になるところです。

 

さいごに

 今回は全体的に明かされつつある謎も多く、英寿の脱落という意表をついた展開もあり、これまでのギーツの中では面白かったと思います。
とはいえ、ギロリの行動原理の杜撰さやスポンサーの存在意義といった点が気になるのも事実なので、もう少し話に論理性は欲しいところ。