ちらしのうらのせかい

特撮のことから日常のあれこれまで、気ままに綴っていきます

仮面ライダーセイバー第37章「未来を変えるのは、誰だ。」感想

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自己犠牲の賢人

 今回、マスターロゴス(ソロモン)に対し暗闇剣月闇を使って自身もろとも闇へと引きずり込むことを試みるも飛羽真に妨害された賢人。賢人の自己犠牲を良しとせず、飛羽真がそれを妨害すること自体に異論はありませんが、あの一連のシーン、いくつか突っ込みたくなる箇所があります。

まず1つ目に、マスターロゴスが現れたときに倫太郎を腹パンしたシーン。あのまま意識を失って倫太郎が戦闘に参加しないのであればまだいいんですけど、あの直後普通に変身して戦闘に参加してるんですよね。
倫太郎を巻き込みたくないから賢人に腹パンさせたのであれば、倫太郎はあのまま気を失わせてあの戦闘には参加させないべきだし、倫太郎も含めた戦闘シーンを撮りたいという意図があるのであればあの腹パンシーンはいらない。ただただ中途半端な描写になっている。

2つ目。マスターロゴス(ソロモン)と戦うときのカリバー、なんでジャアクドラゴンなの?
そこら辺の一般メギドならともかく仮にも作中最強格のソロモン相手に、特にジャオウドラゴンが使えない理由がある訳ではないのにジャアクドラゴンで挑むっていくらなんでも舐めプにしか見えない。セイバーやブレイズがそれぞれ現時点の最強戦力であるエレメンタルドラゴンとタテガミ氷獣戦記で戦ってるからなおさら浮いて見える。
ソロモンのマスクにジャオウドラゴンのマスク使い回したりするからこんなことに...

3つ目。飛羽真が賢人に言った「物語の結末を勝手に決めるな。物語の結末は...俺が決める!」という台詞。
いや、ジャイアンかよ。なんか格好良い風に言ってるけどこれじゃただの自分勝手じゃないか。そこはせめて「俺たちが」じゃないんですかね。なんか無理矢理決め台詞言わせようとしている感をひしひしと感じてしまう。

 

バハトの行動理念

 今回のバハトを見てて疑問に思った点が1つあります。それはマスターロゴスの行動に対する反応について。
バハトはマスターロゴスに対し「力を手にしたならさっさと使え」と言っていましたが、この反応はちょっとおかしいと思っていて。そもそもマスターロゴスは代々マスターロゴスが受け継いできた使命に嫌気が差し、力を手にしてこの退屈な世界を破壊と殺戮という刺激に満ちた世界に変えたいというのが行動理由でした。
一方バハトの行動理由は、同じ騎士団の中で力に魅入られてしまった仲間に家族を殺されたことで、「争いをなくすには人間(主に聖剣を持つ剣士)を、世界を滅ぼさなければならない」という行き過ぎた平和主義によるもの。

「今の世界を壊す」という大枠でみると両者は一見似ているようにも見えますが、理由をよく考えてみると真逆なんですよね。
だから争いを生む元凶でしかないマスターロゴスに対してバハトは対立する理由こそあれ同調する理由はないはず。
と考えると「力を手にしたならさっさと使え」というバハトの発言には違和感を覚えてしまう訳です。

また、ユーリと芽依が一緒に世界の破滅を止めてほしいとバハトを説得しに来るシーンがありましたが、
ここでもバハトは「俺の求めるものは世界の破滅だ。なぜ止めなければならない」と言っています。
これも上記の理由を踏まえるとおかしい台詞なんですよね。
もし好意的に解釈するならば、第33章でマスターロゴスは飛羽真と賢人に全知全能の書を復活させる理由について「争いの絶えない世界に作り替えるため」と答えている一方で、第34章でマスターロゴスがバハトに対し「私が世界を滅ぼします」と言っている。
このことから、バハトには本当の目的が伝わってない可能性がある。つまりバハト的にはマスターロゴスが世界を破壊してくれると思い込んでいるから目的同じだし放っておいてオッケーという理屈。うーんでもかなり強引。

 

蓮とデザスト

 デザストに情けない奴だと煽られて飛羽真に戦いを挑む蓮。蓮はいっぱい考えたって言ってるけど、視聴者にはその「いっぱい考えた」様子が伝わってなくて、師匠から言われた「強さのみを求めろ」という言葉を信じてただ自分の強さを証明したいがために飛羽真に突っかかったようにしか見えないんだよなあ。。まあ蓮だけじゃなく、飛羽真と剣を交えてきた面々はそこに至る理由が唐突すぎるんですが。「剣を交えることで相手を理解する」という展開だけ考えてそれに至る経緯がふわふわしてるので、結論ありきで取ってつけた感があるんですよね。
また、今回の蓮との戦いで飛羽真が「強さは正義じゃない」って言ってるけど、エレメンタルドラゴンでゴリ押ししながら言われてもあまり説得力がない気が...笑
そして別れ際には「蓮は強い、一緒に戦える日を待っている」とも言ってましたが、これで次回ノーザンベースの剣士として元鞘に収まったら、デザストとセットにして闇堕ちルートにした意味ってなんだったのか。大風呂敷を広げた割にはこれで終わり?的な拍子抜け感がハンパない。
また、デザストもこれまで数々の剣士を葬ってきたメギドのはずなんですが、ここ最近は蓮の師匠みたいになっていて、なし崩し的に味方になってしまわないかどうかが心配です。見てくれだけだとイマジンと似たようなものですしね。

 

 


次回、セイバーの最強フォームが登場しますが、見た感じブレイブドラゴンのリカラーにしか見えず、イマイチパッとしないですね。また、予告映像見る限り賢人の父隼人がいたように見えるんですが、これは賢人→エスパーダ、隼人→カリバーになる感じでしょうか。隼人がなぜ生きていたのかもちゃんと説明欲しいところです。