ちらしのうらのせかい

特撮のことから日常のあれこれまで、気ままに綴っていきます

仮面ライダーガッチャード第32話「現る大王!人形たちのジレンマ」感想

前回分はこちら。

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クロトーの戦う目的

 クロトーのスペックではドレッド参式は使いこなせないことがアトロポスに明言されてしまった今回。前回ラストで冥黒の王ギギストが出現したからか、「もうお兄様たちもクロトーも使い物にならないね」と事実上用済み扱いされてしまってる訳ですが、戦う目的を見失ったクロトーが宝太郎に望むものを問われてイメージしていたのは、冥黒の三姉妹で揃っている光景。三姉妹が元鞘に収まるというのがクロトーの望むことなのでしょう。
しかし、今回ラストで冥黒の王ギギストにより力を与えられたことで、ドレッド参式を使いこなせないコンプレックスが払拭されたように見えますが、クロトーは今後ギギストやアトロポスの配下として動いていくのか、それとも自分が望むもののため我が道を行くのかは気になるところ。そもそも力を与えられただけでなく洗脳されてる可能性もありますし。

宝太郎がクロトーの「ホムンクルス」という言葉を聞いて「ハムの燻製」とかいうしょうもない聞き間違いをするくだり正直面白くないのでやめてほしい。
まあそれはそれとして、演者の宮原さんがアクションできる人なだけあって、クロトーのアクション動きがキレキレですごかったですね。


冥黒の三姉妹の正体

 ラケシス曰く、冥黒の三姉妹(特にアトロポス)は「夢や希望とは無縁のただの人形」とのこと。ただの人形だということは以前グリオンも話していた気がするので特に驚きはありませんでしたが、鏡花がラケシスを人間にさせようとしていたのは少し耳を疑いました。そういやこの人スパナの師匠である以前にマッドサイエンティストの類の人でしたね…
まあガッチャード世界における錬金術は「命なきものに仮初めの命を与えること」を基本理念としているようなので人体錬成的なこともタブーではなさそうですが、冥黒の三姉妹に関しては人形といえど個々人の意識はある訳だし、仮初めの命はもう持ってるのでは?という気はする。
既に人間と同じような振る舞いをしているラケシスたちを人間にすることで何がどう変わるのかが描けないと、このくだりをやる意味がないのでそこはちゃんと描いていってほしいですね。

 


さいごに

 唐突にレジェンドの世界が出てきましたが、いくらYouTubeで無料公開されてるとはいえさすがに初見の人向けにフォロー入れた方がいいんじゃないの?とは思いました。公式サイトでは、本編に入れると異物感のノイズが懸念されるとかなんとかで、ネット上で1ヶ月毎週レジェンド関連のキャンペーンをしてきたようなことを書いてましたけど、YouTubeのスピンオフを見てない層がネット上のキャンペーンに目を向ける可能性は多いとはとても思えませんし、元からファンの人ならレジェンドのことも認知してるだろうし、結局どこに向けたキャンペーンなのかよく分からなくて、本編でちゃんとレジェンドの説明やれよという感想に帰結してしまう。

 

 

 

仮面ライダーガッチャード第31話「暗闇のふたり、互いを信じて。」感想

前回分はこちら。

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りんねの再起

 前回アトロポスに精神的に追い詰められていたりんねですが、冒頭でミナトにしっかりしろって言われただけであっさり自信取り戻してて前後編にする意味あった…?って思ってしまいました。
りんねが動揺してたのって、恋敵としての静奈を邪魔に思っていたのが事実だったがためにアトロポスの言うこと(りんねが静奈の存在を消すようアトロポスに消しかけたという嘘)を否定できなかったところが大きい訳で。ミナトの激励の言葉は静奈がまだ助かるという希望を持たせるものと、自分の信じる自分のルールで自分らしく戦えというもので、いずれも上記のりんねの悩みを払拭できるものではないと思ってます。だけどりんねはミナトの言葉で立ち直っていたので「???」となってしまう。

あと、後半のクラーケンマルガムとの戦いでも、りんね(マジェード)の頼みで宝太郎がマジェードを攻撃した後の流れがよく分かりませんでした。「ネミネムーンの力が太陽の力を隠した」とりんねは言ってましたがあの描写では何がどうなったのか読み取れないんですよね。仮死状態云々とか言ってましたが、わざわざ攻撃を食らう意味はどこにあったのかも謎。宝太郎の所有物のはずのエクスガッチャリバーが急にマジェードの手元から出てきたのも意味分からないし。

 

冥黒の王

 ウロボロス界で暗黒の扉が開きかけたときに現れた得体の知れない怪物の正体は、ラケシス曰く冥黒の王とのこと。順当にいけばこの冥黒の王がラスボスになる感じがしますが、一応グリオンも死んだことが確定した訳ではないので、冥黒の王を倒された後にグリオンがまた出張ってくる可能性はありそう。そうなるとまたラスボスが仮面ライダーになっちゃうんでしょうか。

 

りんねと静奈の和解

 静奈にとってみれば、小さい頃自分が複雑な家庭環境にいる中で勇気づけてくれた宝太郎が大きな存在なのは理解できる。そんな宝太郎とまた会えたと思ったら当の本人はりんねと親しげな状態なので、自ら積極的にアタックすることや、りんねにも宝太郎との関係を確認することは別に悪いことではない。
そんな静奈とりんねの関係が悪化したのはもちろん互いへの嫉妬もありますが、一番溝が深まった原因になったのは前回アトロポスの言葉に騙されて、りんねが静奈を始末するように仕向けたと誤解したことだと思ってます。
りんねが代役としてジュリエット役を買って出たときも、「みんな平気で嘘をつく」と言っていたことからこの時点ではアトロポスの言葉をまだ引きずっていたはず。ですが、その後の屋上での和解したときにはこの部分については全く触れられないまま嫉妬したことを謝り和解する形になっていて、消化不良感が否めなかったのは正直なところ。

あとこの前後編通して見て思ったこととしては、りんねが急に宝太郎に恋愛感情を持ってるように見えてしまって、過程とは…?という思いが拭えない。ハイパーバトルDVDの方でそれっぽい話をやってるみたいですが、そこは本編でやらなきゃダメでしょ。


さいごに

 なんか最近スパナがかませになっててちょっと悲しい。ヴァルバラッシャーは複製されてラケシスにも渡されて、だんだん立場が…笑

 

 

 

仮面ライダーガッチャード第30話「ライバル参上!?ガッチャとジュリエット」感想

前回分はこちら。

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九と九十九

 3年生になった新学期に転校生としてやってきた宝太郎の幼馴染の九十九静奈。

宝太郎本人に対してのアピールはもちろん、その他にもジュリエット役に立候補したり、宝太郎とりんねの関係性調査のために周囲にリサーチかけたりと積極的に動いていけるいわゆる陽キャな彼女に対し、性格的には間逆なりんね

りんね本人は自覚してるのか無自覚なのかは置いといて、宝太郎に対し好意を持っている身としては、恋愛敵という意味で静奈が邪魔なのは事実なんですよね。それは仕方ないと思うし、邪魔に思うこと自体が悪いとも思わない。

今回面倒なのは、そこをアトロポスに利用されたこと。恋愛敵としての静奈を邪魔に思っていたことを、まるでりんねが静奈の存在自体を消すようアトロポスにけしかけたみたいな言い方をアトロポスが静奈にしたことで話がややこしくなってしまった訳で。しかも部分的には(恋敵としての静奈を邪魔に思っていたことは)事実なのでりんねも完全にそれを否定しきれなかったことで静奈を誤解させた上に結果的にマンモスマルガムの凍結の餌食にさせられてしまったという悲劇。

次回でアトロポスに精神的に追い詰められたりんねが自分の気持ちに、そして静奈にどうけじめをつけるのか気になるところ。

 

 

ラケシス助手

 今回鏡花がラケシスを助手として雇ったってさらっと言ってたけど、本当に大丈夫なのか?と思ってしまいました。ラケシスって別に根っから改心した訳じゃなくグリオン(今はアトロポスも)に対する恐怖から、死にたくないという思いだけで成り行き上鏡花たちと接触した形ですし。助手になって比較的自由に錬金アカデミーにも出入りするようになれば、ライドケミーカードやらなんやら盗み出して寝返ることも全然考えられると思うけど、鏡花がお人好しなだけなのか…?

まあ今回のラケシスとクロトーのやりとりを見る限りではアトロポスに対してもガチで怯えまくってクロトーたちの元へ戻ることを拒否しているので、寝返ることはないだろうと踏んでいるのかもしれませんが。ただラケシスはライダーヴァルバラドにとどめを刺される直前のクロトーのことは身を挺して守っているので、クロトーがアトロポスから離反して第三勢力になるみたいな構図になったら寝返る可能性は大いに出てきますね。

 

それはそれとして、ラケシスがこうなった原因をクロトーに擦り付けられたミナトと鏡花はちょっと可哀想笑 クロトーもクロトーで、姉はグリオンにご執心、妹はライダーサイドの人間とつるんでて、ラケシス奪還のためにドレッド参式に変身するも、まともに負荷に耐えられずライダーヴァルバラドに押し負けるという、中間管理職の悲哀にも似た何かを感じます。

 

さいごに

 これまで述べてきたこと以外だと、ドンブラからタカハシさんと鈴木さんがゲスト出演していたのは驚きでした。ドンブラのときのスタッフさん繋がりの縁なんですね。

あと個人的に好きなのはちょいちょい加治木が聖さんとの関係が続いているのを出してくるところ。もう1回くらい聖さんと会う回は見てみたい気もする。

加治木といえば、しれっと自分をジュリエット候補に入れてて妙にやる気満々だったのなんだったんだw

 

 

 

仮面ライダーガッチャード第29話「この村は泣いている」感想

前回分はこちら。

 

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りんねアトロポス

 りんねアトロポスに、過去を償って人として生きていってほしいと考えているようですが、アトロポスは既に人を手にかけているのもあり正直味方化は難しいというか、話として納得のいく形での改心はできないんじゃないかと思ってます。少なくとも今は敵がアトロポスとクロトーくらいしかいないので尚更ですね。

 

 

アルケミストリングのエネルギー問題

 今回も都合よく(?)りんねがマジェードに変身できてませんでしたが、アイアンガッチャード登場前後辺りはバンバン変身してたのに、ここに来て急にまた変身できなくなりましたってのは違和感しかないし、錆丸がアルケミスチャージャー作った意味って何…?ってなるんですよね。

 

騒動の黒幕とマルガム化

 犬神家の一族みたいな形で埋められた村長、案山子姿や海パン姿にされた地上げ屋コブラツイストさせられた加治木とスターシャイン星野。役者さんが自分で動かない演技をしてるだけなので、微妙に体がプルプル動いてしまっているのがどうしようもないんだけどちょっとシュール笑

これらの事件を起こしたキュウビマルガムの正体は祠に祀られたお狐さまで、事件を起こしたのは地上げにより九ツ村が産業廃棄物の最終処分場になるのを防ぐために温泉を掘り起こそうとしていたからでした。

ただ、マルガムは悪意を持った存在にケミーが引き寄せられることで生まれるはずですが、今回の事の経緯を考えるとお狐さまの行動は善意からやっている行動なのでマルガムになるのはおかしいのではと思っていて。

村のためとはいえ一般人に危害を加えたのはそうなんですが、マルガム化してしまうような悪意ってそういう表面的な部分ではなく心の根本的な部分のことだという認識なので、お狐さまがマルガムになるのはやっぱり疑問符が浮かんでしまうんですよね。そういう仕組みだからこそ事実上の悪人チェッカーとして機能していて、スターシャイン星野も善人だと分かる訳で。

それにしても「仮面ライダーのキックなら温泉を掘り当てることができる」ってなかなかのパワーワードだなw

 

さいごに

 お狐さまが村のためにやったことで、民衆たちが村の復興に向けて動き出すというオチ自体は今後に希望を持たせる終わり方で良かったと思います。

一方で、上述の通りマルガム化の設定がおかしくなっていたのと、加治木はどういう経緯でスターシャイン星野の一番弟子になったのか明かされずに終わってしまったのは個人的に少し残念でした。加治木とスターシャイン星野の出会いや今回の話の後の探偵への道はTTFCのスピンオフとかで見てみたいですね。

 

 

仮面ライダーガッチャード第28話「ベロベロ怪奇!蓮華の里帰り」感想

前回分はこちら。

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錬金アカデミーの先生

 ミナトが錬金アカデミーに戻ることに引け目を感じているのに対し宝太郎たちはそれぞれ、

宝太郎「錬金アカデミーの先生はミナト先生だけです!」

りんねが「先生がいなかったら誰から教わればいいんですか?」

スパナ「ここの手のかかる生徒たちの相手をできるのは、先輩だけですね」

と言ってましたが、正直今までミナトが離反する前もミナトが学生たちに錬金術を教えてる様子を見たことがないので、この台詞に説得力がないんですよね。

また、錬金連合から来たお手本のような掌返しのメッセージに対してミナトが「組織というのはそう簡単には変わらない。もっとも、組織の頭がすげ替われば、話は別だが…」と意味深な台詞を言っていましたが、これはどういう意図なのか。

錬金連合は現状、上層部がどういう人たちで構成されているのかが視聴者に開示されていないので、上記のように錬金連合のトップをすげ替える話をするのであれば今の上層部の面々がどういう人たちなのかは事前に明かしておかないといけないですが。

 

 

スターシャイン星野

 青柳さん演じるスターシャイン星野。見るからにインチキ臭いしマルガム化する前の妖怪騒動は星野のマッチポンプっぽいですが、事実ベースで見ると厳しい修行()中に足を滑らせて崖から転落したときに4体のケミーが憑依した光の玉と遭遇し「どうか私に力を与えてください。私はその力をきっと世のため人のために使ってみせます」と祈ったことで、結果的に今回のファイヤマルスも含め5体のケミーたちが星野に力を貸していてかつ星野はマルガム化していないことを考えると善側の人間ではあるんだろうなと思います。自堕落なのは置いといて笑

それにしても星野はなんのために妖怪騒動を起こしたんでしょうね。純粋に名誉が欲しかったのか、九ツ村が廃村になって産業廃棄物の最終処分場になるのを防ぎたかったのか。

また、ラストシーンで何かが憑依したように「星への供物が捧げられしとき、地獄への扉が開き、灼熱のいぶきがこの世に吹きすさぶ。」と言っていたのも気になります。意味合い的には災厄が降りかかる系統の予言に見えますが、この地獄への扉というのはグリオンたちが開こうとした暗黒の扉と関連するものなのか。あんまり関係なさそうだけど。

 

 

さいごに

 星野が崖から転落するときの人形が思いっきり木の根っこにぶつかってて笑ってしまいました。あれ本当にあの通りぶつかってたら星野重傷ですよw

あと加治木はどういう経緯でスターシャイン星野の一番弟子になったのかは気になるのでちゃんと説明が欲しいところ。

 

青柳尊哉 1st写真集 a Life

青柳尊哉 1st写真集 a Life

  • 作者:青柳尊哉
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仮面ライダーガッチャード第27話「ガッチャ!クロスホッパー!」感想

前回分はこちら。

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先輩組の錬金術特訓

 蓮華と錆丸が今回アトロポスやクロトーと対峙した際に、錆丸がドレッドにされたときに何もできなかった経験から戦闘錬金術の特訓をしてきたと言っていましたが、口頭で言うだけじゃなくて特訓している姿はこれまでの話の中でちゃんと猫写してほしかったですね。
普段変身しない組にも見せ場を作りたいというのは分かりますし、だからこそなおさら、そういうところの猫写を積み重ねていくことでキャラの魅力が出てくるんじゃないかなと思います。

 

ミナトの改心

 やっぱりミナトの改心の流れがよく分からなかったなというのが正直なところ。前々回でミナトの過去が明らかになり、宝太郎たちが説得したときには戻ってこなくて今回で戻ってきた理由が分からない。
今回の鏡花の説得は、ミナトのせいで消えた(とミナトは思い込んでいる)後輩たちの姿が自分の中から消えないとミナトは言っているがその記憶は忘れちゃいけない。それはミナトがいつも言ってたことであり彼らとの記憶も大切。
言ってること自体は特に違和感ないんですけど、前々回説得したのに戻らなかったというな宝物だというもの事実があるせいで、今回の説得でようやくミナトが戻ってきたことに対する説得力がない。
これだったら、前々回の説得で上記の内容も含めて話してミナトが戻ってくるのじゃダメだったのかと思ってしまう。

あと今回ラストシーンでの方でミナトが「さあ戻ろう、俺たちの錬金アカデミーに」とか言ってたけど、まずちゃんとこれまでのこと謝らないとダメじゃない…?

そもそもミナトは上記の通り過去にトラウマを抱えているはずなのに教師になって宝太郎を錬金術師になるよう勧誘してるのもよく分からない。


空中に並べられたライドケミーカード

 クロスホッパーが誕生した直後に、宝太郎がアイアンガッチャードに変身して暗黒の扉の前で空中に並べられたライドケミーカードを解放してましたが、それをやれるならもっと早くやれよ…と思ってしまいました。
それと、グリオンの目的が「自分の周りのものを全部黄金に変えて暮らす」という割としょうもないものだったのが個人的には刺さりませんでした。意図的に小物キャラとして描きたかったならそれでもいいんですけど、カリスマ的な、威厳を感じさせるキャラとして描きたいならあまりにねえ。。。
公式サイトでは一般にイメージされる錬金術を感じさせるキャラを作った結果である旨が記載されていましたが、本来の錬金術と乖離してるかどうか以上に魔法との棲み分けができてないことの方が引っかかるんですよね。

www.kamen-rider-official.com


さいごに

 グリオンは暗黒の扉の中に取り込まれていきましたが、明確に死んだ訳ではないのでなんかまた後々出てきそうな気もしますね。結局何が強いのかよく分からないまま退場していったのは残念でした。
そしてラケシスは恐怖の対象だったグリオンがいなくなった一方で、(クロトーはともかく)今更アトロポスの元に戻るのも難しそうなのでどう立ち回っていくのかは気になるところ。

 

 

 

仮面ライダーガッチャード第26話「悪意をハバム、漆黒の風ウインド」感想

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ラケシスの裏切り

 第21話で裏切りの予兆は出ていましたが、今回ラケシスがついにミナトにグリオンたちからの逃亡を提案しました。以前の感想でラケシスが宝太郎たち側につくにしても理由がないと書きましたが、ラケシスは何の悪びれもなく「先生から仮面ライダーたちに頼んでくださらない?私を守るように」と言っていましたね。命がかかってるからとはいえあまりに虫が良すぎる…結局ミナトからはその回答をもらえていない訳ですが、ラケシスがどういう末路を辿るのかは気になるところ。現状アトロポスやクロトーとの戦闘のどさくさに紛れて逃げたっぽいけどどこに行ったんでしょうか。

 

また、ラケシスは「なんで、グリオンを裏切らなかったんですの?先生は敢えて敵になることで成長させて、仮面ライダーの力でグリオンを倒すために動いていたとばかり思ってましたのに」と言っていましたが、これは事情を知らない第三者視点から見るとその通りなんですけど、ミナトは「後輩をグリオンたちから遠ざけたい」という理由でグリオンの下についてるらしいので目的が合わないんですよね。

結局「宝太郎たちの側にいても彼らをグリオンから遠ざけることはできたのでは?(止められないにしてもそれはグリオンの下についても同じでは?)」という点について説明がないのでいまいち筋が通らないんですけど。

 

 

仮面ライダーウインド

 ドラゴンマルガムに追い詰められる宝太郎たちを救うために仮面ライダーウインドに変身して戦う風雅。使用するライドケミーカードが上級錬金術師にしか使えないコズミック属性とファンタスティック属性であることや風雅自身の錬金術師としてのスペックの高さから、その強さには説得力がありました。しかし一方で、その強い戦力を持っているのなら宝太郎に禁術を使わせる必要が本当にあったのだろうかと考えてしまいます。禁術を使うことを覚悟するほど緊急事態なら、風雅が直接助けない理由がないじゃないですか。風雅が戦いたくても戦えない状況であるならば宝太郎が禁術を使うことにも納得がいくんですけど、風雅が戦いたくても戦えないことを説明する猫写も特になかったですしね。

また、グリオンに刺された今の風雅の体が義体であることは語られましたが、これほどの力を持ちながら第1話で消滅したはずの風雅がどうやって復活し今まで何をしていたのか明かされなかったのが残念でした。

 

 

さいごに

 上記で述べた通り、若者ライダー三人衆がドラゴンマルガムに歯が立たず風雅が満を持して助けに入るという展開自体は良いと思います。ただやはり風雅の復活の経緯とか、自分が前線に出るより宝太郎に禁術を使わせることを優先したりとか、説明不足な感が否めないのが正直なところ。

まだ恐らく生きているとはいえ風雅は一時退場しちゃったし、しばらくはこの辺りの話のフォローも期待出来ないのかな。

 

 

 

仮面ライダーガッチャード第25話「若きセンセイの過ち」感想

前回分はこちら。

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九堂風雅の帰還

 スチームライナー以外のライドケミーカードを奪われた宝太郎たちの前に現れた九堂風雅。「私のことはどうでもいい」と言っていましたが、全然どうでもよくないんだよなあ。第1話で宝太郎を庇って消滅したはずの風雅がどうやって今ここにいるのかが一番気になるんですけど…次回ちゃんと説明されるのかな。

まあそれはそれとして、風雅と鏡花は宝太郎と心を通わせたスチームライナーなら、自分の肉体とケミー1種の力を混ぜ合わせて錬成する禁術も使えると言っていました。この発言、ちょっと気になるところがあって。
まず1つ目に、宝太郎がスチームライナーと力を混ぜ合わせて変身することが禁術になるのであれば、ヴァルバラド(ライダーじゃない方)も禁術なのではと思ってしまうんですが、この違いはなんなのか。禁術になるものとそうでないものの境界がよく分からない。
2つ目に、「宝太郎と心を通わせたスチームライナー」という発言について。毎回のように出てきて宝太郎と会話(?)していたホッパー1はともかく、これまで宝太郎がスチームライナーと明確に心を通わせていた猫写がほぼない(回想シーンで少年時代の宝太郎がホッパー1やスチームライナーと砂場で遊んでいたくらい)ので説得力がないんですよね。


ミナトの過去

 今回明かされたミナトの過去。その真相は10年前に弟のように可愛がっていた後輩・錫屋大輝を自分が殺してしまったようなものだと自責の念に駆られていたというものでした。これについても2つ引っかかる点があって。
まず、錫屋大輝の死に対して自責の念に駆られていることについて。これの事の経緯としては、ミナトが錬金術でグリオンに手錠をかけた後、グリオンがその手錠を素材として利用して金色のルービックキューブ状のアイテムを作り、そのアイテムを使った錬金術で大輝が殺されてしまったという流れでした。
結果的にミナトがかけた錬金術を利用されてはいるものの、大輝を手に掛けたのはグリオンだし、仮にミナトがこの錬金術をかけなかったところでグリオンは自由に錬金術が使える状態な訳で、ミナトの精神をいたぶるために目の前でグリオンが大輝を殺すという結末は変わらなかったでしょう。
なので、自責の念に駆られる理由に納得できる要素がなくてミナトに感情移入できなかったのが正直なところ。

2つ目に、錫屋大輝の死に対して自責の念を感じてしまったのは100歩譲って飲み込むとしても、グリオンの下につくという選択肢を選んだのにはどうにも首を捻ってしまう。過去に後輩を目の前で失ったから宝太郎たちをグリオンから遠ざけたいという気持ちは分かる。だけどそれと、グリオン側につくのが結びつかないんですよね。
宝太郎たちをグリオンから遠ざけるのであれば一緒に行動した方が宝太郎たちの動きをコントロールしやすいし、何よりグリオン側についたところで結局何の解決にもならない。
むしろグリオンたちの野望を止めようとする宝太郎たちの邪魔をすることで、宝太郎たちの未来を奪ってしまっているのではとすら思う。
本気で寝返る気なら別にいいんですけど、ミナトの場合そういう訳ではないですしね。
もし本心は味方側のままグリオン側につく展開をやるのであれば、宝太郎たちをグリオンに近づけないために自分一人でグリオンを倒すことを決め、グリオンの弱点を探るために懐に潜り込んだという感じならまだ分かるんですけど。


さいごに

 なんかミナトの過去や裏切りの理由が説得力に欠けていてモヤモヤしてしまったのが個人的に残念でした。
次回は風雅が仮面ライダーに変身するようですが、それより前に彼がどう生き延びて今ここにいるのかは説明してほしいです。

 

 

 

仮面ライダーガッチャード第24話「急転直下!禁断の鋼鉄ライダー!」感想

前回分はこちら。

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りんねのエネルギー消耗設定

 りんねがマジェードに変身するようになって指輪のエネルギー消費が激しくなったことを受けて、錆丸が今回アルケミスチャージャーを作っていましたが、今までこれがなくてもりんねバンバン変身してましたよね?
出すんだったら19話(りんねがテレビ本編でマジェードに初変身した回)の直後じゃないと意味ないと思うんですけど…てっきりエネルギーが足りない設定はもう無いものにされてるのかと思っていたので、このタイミングでこの設定を拾ってきたのはある種驚きでした。


ミナトの潜入理由

 鏡花曰く、一人でグリオンを倒す勝機を探すためにグリオンの下へ潜入しており、それには10年前に起きた事件が関わっているとのこと。
そしてグリオン曰くその事件とは、10年前にスズヤダイキなる人物をミナトが殺したことであるという。
どこまでが真実でミナトが何を思い詰めているのかは次回明かされると思いますが、思い詰めている内容や原因と今のミナトの行動がちゃんと紐づいているのだろうかというところは気になっています。
ミナトが裏切ったのはグリオン登場以降なので、グリオンに弱みを握られているから(生徒たちに知られたくない過去をグリオンが知っていて宝太郎たちにバラすと脅されているとか)ミナトは渋々グリオンに従っているみたいなパターンの可能性が高そうだと思うんですけど、この形で従わせている場合グリオンとしてはミナトを100%信頼することはできない訳で、その辺り対策した上でグリオンはミナトを動かしてるのかなと思ったり。
前回のズキュンパイアよろしく「まさかミナトがダブルスパイだとは思わなかった」みたいなお粗末なオチにならないことを祈ります。

 

アイアンガッチャード

 プテラマルガムによりライドケミーカードをほとんど奪われスチームライナーのみになった宝太郎が、謎の人物(ほぼ九堂風雅確定ですが)の手引きで変身したアイアンガッチャード。今回は本当に出ただけで、宝太郎の指輪が赤くなってる理由やアイアンガッチャードになれるようになった理由は次回で説明される感じだと思うので、そこに期待したいところ。


さいごに

 今回は半分総集編みたいなものでしたが、味方勢のライドケミーカードの大半が奪われ、絶体絶命の状況に追い込まれる展開はあり、直近2話よりは退屈しない話運びになっていたと思います。
それにしても、総集編パートで錬金アカデミーでの日々を振り返っていましたが、虫取り感覚でケミー集めするばかりで錬金術の勉強をしている様子がほぼないのは改めて酷いなと実感。もう折り返し地点なのにねぇ…

 

 

 

仮面ライダーガッチャード第23話「いつも心にズッキュンを」感想

前回分はこちら。

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ズキュンパイアの目的

 ズキュンパイアが人間のエネルギーを吸収する理由が、ただ(人間のエネルギーを吸い取ってる)自覚がなかっただけなのは拍子抜けでした。
本人的には善意でやっている行動であるのはそうだろうとは思ってましたが、何か明確な目的があってそのために人間のエネルギーが必要とかそういう理由付けがある訳でもないし、フルパワーズッキュンとは何なのか、そしてそれがなぜ世界の平和が訪れることになるのかも一切説明がないし、なぜズキュンパイアだけがケミーの中で人間態を持っているのかも分からない。
そもそも錆丸(アイザック)たちが持っているデータにはズキュンパイアが人間のエネルギーを吸収して自分の力に変える特性を持っているのを知ってるのに、当の本人がそれを知らないっていうのは無理がある。
ズキュンパイアが人間のエネルギーを吸い取ってることを知らなかったオチで終わらせるなら、わざわざ2週かけてまでやる必要はなかったと思います。

 

マジェードの新フォーム

 新フォームであるムーンケルベロスの登場が唐突でした。第18話でネミネムーン、第19話でケルベロスのライドケミーカード自体は手に入れてるのでムーンケルベロスになること自体は別に不自然ではないんですよ。
ただ、第19話で変身できる状態になったのにここまで変身しなかった理由が特にないですし、今回出すにしても「満を持してマジェードの新フォーム登場だ!」みたいな出され方した割に、別にそんな大げさな出し方するほどのドラマやってなくない…?ってなってしまう。

 

さいごに

 前述の通り、これは2話分もかけてやる話ではなかったというのが率直な感想。やるなら前編で感じた疑問点をすっきり解消できるような作りにしてほしいところ。

 

 

仮面ライダーガッチャード第22話「愛は刃サーベル!ケミー・ストーリーは突然に」感想

前回分はこちら。

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ズキュンパイア

 今回登場したズキュンパイアは人間の姿をしていましたが、あれはなぜなんでしょうか?もし誰か人間に憑依してああなっているのであれば、宝太郎たちに憑依したときに依代となった人間から分離する描写がないといけないはずですが、そのような描写はなくズキュンパイアが王冠だけの姿になって(人間としての体はそのとき消えた)宝太郎たちに憑依していたのでその線はないと思ってます。

また、人のエネルギー(生命力)を吸収して自分の力に変える能力があり、「使命がある」とか「僕がみんなを救ってあげる」とか言っていたのでズキュンパイア本人としては何かしら善意で動いているつもりではあるみたいですが、前後編なのもあってか今回は分からずじまいでした。

 

強化されたクロトーとの戦い

 ズキュンパイアを追う中で遭遇したクロトーとガッチャードの戦い。攻撃が重くなってると言っておきながら、すぐにファイヤーガッチャードにならずに通常のスチームホッパーのままエクスガッチャリバーでカマンティスを使わせたのは、販促上のご都合主義を感じてしまってモヤモヤしました。

シナリオ的にはグリオンから力を分け与えられたクロトーを多重錬成したマルガムであるサーベルマンティスマルガムへと変身させるために、クロトーにカマンティスを奪わせる必要があったからああいう描写をしたのかなと解釈してるんですけど、だとしてもあのときクロトーは宝太郎の動きが遅い隙を狙ってカマンティスを奪ったんだから、ファイヤーガッチャードオドリマンティスに変身しようとしたタイミングを狙われてカマンティスのカードを奪われる展開で良かったと思うんですけどね。なんであんな舐めプにしか見えないようなことをしたのか。

 

 

さいごに

 なんか今回の話は語れることもそんなになくて、これをわざわざ前後編にする意味はあったのか疑問なのが正直なところ。序盤だったら1話完結でやってたエピソードだと思うし、やっぱり冗長に感じてしまいますね。

 

 

 

 

仮面ライダーガッチャード第21話「マッドウォリアー!黒炎のヴァルバラド!」感想

前回分はこちら。

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裏切りの予兆

 今回ラケシスがグリオンに切り捨てられる可能性を危惧してアトロポスとクロトーに3人での裏切りを持ちかけていました。
その理由がウィールマルガムとなったスパナを番犬にすることで三姉妹が用済みになるからというものでしたが、結果的にスパナはマルガムではなくなったのでこの危惧自体は杞憂に終わったものの、ラケシスのこの行動に対してアトロポスはラケシスを念力(?)で攻撃し、クロトーは攻撃されたラケシスに駆け寄り「グリオン様の耳に入ったら確実に消されるからな」と忠告。
一応命は無事でクロトーにも忠告された以上すぐラケシスが裏切る可能性は薄いと思いますが、仮にラケシスが裏切るとしても宝太郎たち側につく理由もないしどうなるのか…場合によってはミナトと結託する路線はあるかもしれませんが。

 

ライダーになったヴァルバラド

 両親を殺された憎悪に支配されたスパナがいかにして錬金術師として、仮面ライダーとして再起するかというところが今回のガッチャードに求めていたポイントでした。結論、肝心なところがご都合主義的な展開で勿体なかったなというのが正直なところ。
憎しみに囚われたスパナが錬金術師として、仮面ライダーとして立ち直ることができたのは、ミナトとの戦いでとどめを刺される寸前にスパナの両親の指輪が光って10年前の記憶が再び呼び起こされ、あの惨劇の中でも自分を信じてくれた両親と自分に寄り添ってくれた師匠・鏡花の存在を実感したから、というのはまあ納得できます。
問題はそのスパナの両親の指輪がなぜか前回両親が死んだときには残らなかったのに今回は残っていたり、今回冒頭で再度エンジェルマルガムに復活させられたスパナの両親がなぜか錬金術を使えたり、スパナの両親が自ら死を選んだ後エンジェルマルガムが蘇らせようとしたときになぜか蘇らなかったりと、この辺りの理由が一切説明されなかったこと。
また、スパナがどのタイミングでミナトの鏡花を殺した発言が嘘だと分かったのかも分かりませんでした。少なくとも鏡花を殺した発言をした直後はその怒りと憎しみでウィールマルガムになっているので気付いていないはずですが、その後も気付けるタイミングって特段なかった認識なので。セリフでなくても、スパナがそれに気付いた描写はどこかに入れておくべきだった。
ミナトはミナトで、スパナを憎しみの闇に染めるために鏡花を殺すことをグリオンに提案する裏で、実際には鏡花を殺さずにスパナには殺したと嘘をつき対峙。スパナが仮面ライダーに変身できるよう成長を促すのが目的だったと見るのが自然かもしれませんが、もしあのとき指輪が光ってスパナが正気を取り戻さなかったらただ憎しみの力を増加させただけになる訳ですが、その場合はスパナを始末していたのでしょうか。現時点でミナトの真意が見えないのでこの辺りも若干消化不良気味なのですが、ミナトの裏切りの背景が明かされたときにはスッキリできることを祈ります。

まあ色々言ってきましたが、燃えているヴァルバラッシャーを持って生身で戦うスパナは格好良かったです。


さいごに

 今回マッドウィールが自身を再錬成してマッハウィールになっていましたが、こうなると他のケミーも同じような形で進化するやつ出てきそうですよね。ホッパー1とかスチームライナー辺りは特に。
あと前回や今回の話を見てると錬金術による記憶消去って割と解けちゃってるので、普段一般人にかけている記憶消去の錬金術も普通に解けちゃう(解けている)可能性あるのでは…?

 

 

 

仮面ライダーガッチャード第20話「微笑む天使、笑えぬ真実」感想

前回分はこちら。

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スパナの両親と消された記憶

 仮面ライダーヴァルバラド誕生の前編に当たる今回。パワーアップ回といえば挫折とそこからの復活が見どころになる訳で、これまでも宝太郎(ガッチャード)のパワーアップだったり、ミナトにライドケミーカードを奪われたり、りんね仮面ライダーマジェードに変身できるようになったりと、エリート錬金術師であるスパナが焦燥感を覚える要素は積み重ねてきましたが、更にスパナを追い詰めることになったのが今回のエピソード。

スパナの両親は武装錬金術のエキスパートで10年前に死んでいたが、スパナはそれを知らなかった。故に今回の件はスパナにとって、久しぶりに会えた両親が目の前でグリオンに殺されたのに加え、その両親が10年前に既に目の前で殺されていたこととその記憶が鏡花により消されていたことを同時に知るというトリプルパンチ。

鏡花が記憶を消したのも自らの保身とかそういう類の身勝手な理由ではなく、両親を殺されたことにより憎悪を抱いたスパナをグリオンに利用されないようにするためなのでここで責められる鏡花も見ていて辛いし、結局10年後の現在ウィールマルガムとしてスパナがグリオンの思い通りに動かされてしまっているのもまた何とも。

スパナが記憶を消した鏡花を責める際、「この力があれば、あのとき父さんと母さんを守れたかもしれないんだ」と言っていましたが、そうは言ってもあの時点で死人ですしね。。。スパナ的には両親がまだ助かるものだと思ってたのか…?でもあの時点で記憶は戻ってる訳だし、あそこだけちょっとよく分かりませんでした。

 

あと両親(死人)がグリオンたちに殺されそうなとき、同じ味方サイドである宝太郎やりんねに頼るのはともかくとして、敵側についたミナトにも助けを乞うのがまたなりふり構ってられない感が出てますね…。

 

さいごに

 個人的にはこれまでのガッチャードの中では見応えがあった回だと思います。

劇中で語られていたスパナが仮面ライダーに変身する上で解決しなければならない問題は2つ。1つは、スパナ用のガッチャードライバーの起動に必要なマッドウィールのカードをミナトたちから取り返す必要があること。もう1つはスパナが黒い炎に飲み込まれてはいけないこと。マッドウィールは幸か不幸かスパナがマルガム化したことでスパナの手元にいるはずなので良いとして、もう1つの問題の方。なので次回、両親を殺された憎悪に支配されたスパナがいかにして仮面ライダーとして、錬金術師として再起するかは気になるところ。

 

 

 

 

 

仮面ライダーガッチャード第19話「りんねの夜明け!変身・マジェード!」感想

前回分はこちら。

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りんねの成長と仮面ライダーマジェード

 アカデミーに殴り込みに行くことや加治木を仲間に入れることを錬金術のルールに反するからと拒否し、それに対して蓮華にミナトへ指輪を差し出さなかったことを指摘されると口ごもっていたりんね。そんな錬金術以外も含めルールやマナーに良く言えば真面目、悪く言えば堅物な彼女が自分の意思を主張するようになった。そういうりんねの内面の成長を描くという意味では良かったですが、反面、仮面ライダーマジェードの変身については釈然としない点があるのが正直なところ。
まず映画と完全に連動させているがためにマジェードへの変身アイテムをいかにして手に入れたのかはテレビ本編では描かれていないので、テレビ本編だけ追ってると経緯が全く分からないのは本当にそれでいいのかと。回想シーンを挟んで少しでもフォローした方が良いのではないかと個人的には思うんですけどね。今の描き方を見ていると、映画を見ていない人は置いていくスタンスのようにどうしても見えてしまう。
2つ目にマジェードへの変身の制約(条件)について。映画で初変身してから今回まで魔力切れが原因で変身できなかったはずですが、だとしたら今回一度変身を試みようとしたときに失敗してその後もう一度トライして変身できたのは、その間に変身できるだけの魔力が溜まったからということになる。そうなると、上記のりんねの人間的成長とマジェードへの変身成功のプロセスは全然関係がないので、一度目の変身失敗シーンって必要なのか?とモヤモヤしてしまう。
もし魔力以外に変身条件があってそれが影響してるなら理解できなくもないけど、映画の初変身時に変身できて今回変身に失敗する条件が謎なので。
3つ目に、噛みついてきたケルベロスりんね素手を噛ませていた点について。今のニチアサの表現の制約なのかもしれませんが、あれをやって一切血が出ていないのってすごく違和感あるんですよね。それに百歩譲って流血描写は置いておくにしても、りんねみたいな華奢な女性があれをやってケルベロスを食い止めるのは無理がある。もっと屈強なキャラがやらないと茶番感しかない。

 

襲われるアトロポス

 アトロポスが笛を破壊されて制御できなくなったケルベロスマルガムに襲われて「助けて」と言ったところについて。
あの場で「助けて」と言ったのは、りんねが過去に同じことを言ったのを思い出すためのきっかけになるセリフなのと、アトロポスが仲間や親子の関係にコンプレックスを抱えているのは恐らく事実なので、アトロポスが絶体絶命な状況であれば言ってもおかしくないかなと思います。
問題はあれが絶体絶命の状況だったのかという話ですが、個人的にはそうじゃないと思っていて。アトロポスって針馬を消したときの術のように強力な錬金術が使えるはずなのに、ケルベロスに対しては無抵抗同然だったのは違和感がありました。りんねに助けに入らせるために無理矢理そういう展開にした感が否めないんですよね。

 

グリオンと三姉妹

 グリオンはクロトーがケルベロスマルガム(の元になった悪意人形)に殴られふっ飛ばされても「まあいいじゃないか」と流していましたが、アトロポスケルベロスマルガムにケガを負わされたことに関しては「君が傷つくのは本意ではないからね」と言っており、冥黒の三姉妹間で扱いに格差が生まれています。
それが原因なのかラケシスもグリオンに対し嫌悪感を示しているような描写があるので、クロトーとラケシスはそのうちグリオンから離反しそう。アトロポスアトロポスりんねに絆されそうな気配が出てきたので最終的には三姉妹全員離反しそうですが、かといって主人公側に着く理由もないんですよね。


さいごに

 ガッチャーイグナイターを冷却するのにケミーの力を使わなかったのはなぜなのか。それこそヒーケスキューとかそういうとき用のケミーじゃないの?

 

 

 

仮面ライダーガッチャード第18話「駆け抜けろ!進化のファイヤーロード」感想

前回分はこちら。

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強化アイテムの入手

 宝太郎がガッチャードデイブレイクから強化アイテムであるガッチャーイグナイターを渡されかけたのを、自分の足で前に進みたいからという理由で断るのは分かるし、それで良かったと思っています。ただ、引っかかるのはその後なんですよね。
ガッチャーイグナイターを作る元になるものとして、宝太郎が過去に錬金術で作り上げたたった1つの宝物(ゴーグル)が必要だと言っていました。しかし、まずゴーグルが宝物というのは今回唐突に出てきた設定でそこに物語性もなく感情移入できないし、過去でゴーグルを作ったのは子供宝太郎ではなくホッパー1とスチームライナーに見える。ケミーの彼らが錬金術を使える(ゴーグルを作れる)理由もよく分からないし、仮に子供宝太郎が作ったのだと言うにしても子供宝太郎は指輪を持っていないので錬金術を使えるはずもない。そもそも現代でも宝太郎はりんねたちみたいに錬金術を使ってる描写はないですしね。
それに、「俺の友達を守ってくれたお礼」ということで子供宝太郎からゴーグルをもらっていましたが、実際に守ったのは風雅なので理由づけとしてはイマイチ納得がいかないのが正直なところ。

 

ガッチャードデイブレイクの正体と風雅裏切りの真相

 やはり正体は未来の宝太郎でしたね。未来ではグリオンは5年後に世界の半分を掌握しケミーも人も滅びる運命を辿るとのことなので、宝太郎以外の主要メンバーも未来では消えていそう。公式サイトによると現代で未来を変えてもガッチャードデイブレイクのいた未来は変わらず新たなパラレルワールドが生まれるらしいですが、そうなるとガッチャードデイブレイクのいた未来って救いがないですね…

www.kamen-rider-official.com

 

そんな未来をめちゃくちゃにする張本人であるグリオンは、錬金連合の幹部を「風雅が開発中のガッチャードライバーとケミーを持ち逃げした裏切り者」という偽りの記憶で洗脳しており、それが風雅失踪の真実でした。
近年の特撮でも組織の上層部が腐ってたパターンはよくありますが、ガッチャードに関しては錬金連合の幹部が根っから腐った人たちではない可能性があるのはまだ救いですかね。とはいえ、釘宮や針馬のような例を見るとあまり期待はできなさそうですが…笑

 

さいごに

 今回分の公式サイトの記事で、錬金指輪を持ってると記憶が消されないとか、蓮華が裕福ではない母に楽をさせるために錬金術師を志したとか、過去の自分と接触してはならないというのは直接手を触れるなどといった物理的な接触を指すとか、結構大事なこと書いてあるんですけど、これ本編でちゃんとやらないとダメなやつでは…?
あと宝太郎がタイムロードに負担かけたことあまり気にかけてなさそうだったのもちょっと気になりました。未来の宝太郎には謝ってたけど。